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琵琶湖の水草堆肥、三方よし 使用した農家の9割「もう一度利用したい」 滋賀

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琵琶湖の水草堆肥、三方よし 使用した農家の9割「もう一度利用したい」 滋賀

 ■県、新たな有効活用策募集

 県が琵琶湖で刈り取った水草から作った堆肥(たいひ)が好評だ。県内で農家らに無料で配布したところ、アンケートで9割以上が「もう一度利用したい」と回答した。近年水草は琵琶湖で大量繁茂し悪臭の原因にもなっているだけに、堆肥化は「琵琶湖よし」「住民よし」「農家よし」の“三方よし”の方策とも言える。県は企業などに呼びかけ品質改良を図る一方、堆肥以外の新たな活用方法も模索する考えだ。

 琵琶湖の水草は、平成6年の大渇水をきっかけに南湖で急激に増え始め、近年は悪臭の原因になっているほか、水質の悪化や船のスクリューにからまるなどの漁業被害をもたらしている。県民らの苦情を受け、県が水草を刈り取っているが、その量は年々増加。県琵琶湖政策課によると、平成21年度に3480トンだったのが、28年度は7329トンと倍以上に増えた。

 こうした状況の中、刈り取った水草を有効利用しようと、県は公益財団法人「淡海環境保全財団」と堆肥を共同開発。干拓地に搬入した水草を重機で混ぜて、2~3年かけて発酵させ堆肥を作り、24年度から希望者に無料配布している。

 27年度は9~10月に県内延べ6カ所で配布。利用者にアンケートを行い、483人が答えた。

 おおむね評判は良く、「成長はどうだったか」の質問に対して、「特に良かった」「良かった」と答えたのは計78・9%。「また利用したいか」との質問には、「ぜひ利用したい」「機会があれば利用したい」と答えたのが計98・9%だった。

 その一方で、「釣り糸が混ざっていた」「十分熟成されていない堆肥を使うと作物が根腐れを起こすこともある」といった意見も寄せられた。

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 県は、水草や同じく近年琵琶湖で繁茂が問題視されている外来水生植物について、堆肥をはじめとした有効活用方策や新たな除去技術、繁茂抑制方法などの技術開発に対する支援を行っている。

 対象は、企業、大学、NPO団体などの法人格を有する団体で、開発費用の2分の1以下(上限500万円)を補助する。応募期間は6月2日まで。

 県琵琶湖政策課の担当者は「水草の駆除や有効活用は琵琶湖における大きな課題。解決に向けて、民間の力を借りてより良いものを作っていきたい」と話している。

 問い合わせは、同課(電)077・528・3463。