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県の地域産業資源に特産物など14件 新たな“ご当地グルメ”でまちおこし 神奈川

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県の地域産業資源に特産物など14件 新たな“ご当地グルメ”でまちおこし 神奈川

 横須賀市民に親しまれている「ソフトフランスパン」や相模湾で水揚げされる深海魚「オシツケ」といった地元の特産物など計14件が県の地域産業資源に選ばれた。各地域は、食材について“ご当地グルメ”としての展開を視野に入れており、まちおこしの切り札として期待が高まっている。

 地域産業資源に選ばれたのは、ほかに逗子市沖合でとれる海藻「アカモク」(地域の追加)▽松田町の「サクラマス」▽開成町のサトイモ「開成弥一芋」▽茅ケ崎市の湘南タゲリ米▽大井町のひょうたん(名称変更)-など食品や農林水産物10件(地域の追加や名称変更を除くと7件)と、座間市の大凧(おおだこ)やヒマワリなどの文化財や自然風景7件。これをもとに商工業者が事業計画を策定し、国から認定を受けると、補助金や低利融資の支援を受けることができる。

 ●日本人好みに

 やわらかい口当たりの「ソフトフランスパン」は、横須賀市内のパン屋約10店舗で製造・販売されている。江戸末期から建設が始まった横須賀製鉄所で働くフランス人技師向けに作られたフランスパンを日本人の口に合うようやわらかく仕上げたものとされている。

 横須賀商工会議所によると、由来には諸説あり、焼き上げや発酵時に失敗して偶然にできたという説もある。同商議所の担当者は「市民にとっては身近な存在で、珍しいとの意識もなかった」と明かすが、「地域産業資源に選ばれたことを契機に、ご当地グルメとしてアピールしていきたい」と話す。

 また、相模湾で水揚げされる全長2メートルの深海魚「オシツケ」は小田原市や南足柄市、大井町、松田町、山北町、開成町などで、刺し身や煮付けとして食べる習慣がある。

 ●明治天皇が…

 足柄上商工会(大井、開成、松田、中井の4町)によると、名前の由来は「明治天皇が小田原に出掛けた際、毒味係に『朕(ちん)にこれを食えと申すか』とお戻しになったから」との説や、「昔は全く売れず、関係者同士で押し付けあったから」など、諸説あるという。

 脂を豊富に含んでおり、毒性はないものの、食べ過ぎには注意する必要があるが、「とても美味で、これからは地元名産として売り出し方を考えたい」(同商工会)と意気込む。

 今回の指定を含め、県内の地域産業資源は計154件となり、「今後もユニークな地域産業資源を発掘して、新たなビジネス振興につなげていきたい」(県中小企業支援課)としている。

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 ■地域産業資源 地域の特産物である農林水産物や鉱工業品、技術、文化財、風景地などを県が認定するもので、三崎マグロや松輪サバ、スカジャン、箱根温泉など154品目がある。地域産業資源を活用した「新たなビジネス」について国からその事業計画の認定を受けると、補助金や低利融資などの支援を受けることができる。