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笠岡・北木島の採石場に絶景展望台 29日から一般開放 岡山

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笠岡・北木島の採石場に絶景展望台 29日から一般開放 岡山

 良質の花崗(かこう)岩「北木(きたぎ)石」で名高い笠岡市沖の北木島の断崖絶壁に展望台が登場した。地元の「鶴田石材」が明治25(1892)年の創業時から石材を切り出している自社の採石場に「石切りの渓谷(たに)展望台」と名付けて開設。約70メートル下の谷底まで見下ろせる絶景は、地場産業関連の新たな観光名所として注目されそうだ。

 採石場は最高で約150メートルの高低差。この中の高さ約60メートルの岩場に土台を築き、約10メートルの支柱を立てた上に防護柵で囲んだ展望スペース(約20平方メートル)を設け、延長約15メートルの連絡路で結んだ。鉄骨製で、事業費は市の補助金を含め、約2千万円。

 定員は20人で、眼下には削岩などの作業風景、また採掘跡の地下水によるエメラルド色の丁場湖が一望でき、遠く瀬戸内の島並みも見渡せる。

 北木石は大阪城の桜門、靖国神社の大鳥居、日本銀行本店本館など国内を代表する多くの歴史的建造物に用いられた。最盛期には島内127カ所にあった採石場も安価な海外産の石に押され、現在は2カ所のみ。平成27年度には同市が石の文化全般を「かさおかブランド」に認定している。

 超高層ビル並みの高さはスリルに富むが、17日の完成式典で鶴田康範社長は「単なる絶景スポットでなく、石工職人が守り継いできた文化も感じてほしい」と述べた。安全面などから一般開放は観光ツアー実施時のみ。初回は29日。問い合わせは井笠観光(電)0865・62・3344。