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鳥インフル余波で臨時休館の野田「こうのとりの里」再開

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鳥インフル余波で臨時休館の野田「こうのとりの里」再開

 臨時休館していた野田市のコウノトリ飼育施設「こうのとりの里」(同市三ツ堀)が1日、約50日ぶりに一般公開を再開する。現在、同施設では3年連続となる放鳥に向けた準備が進んでおり、コウくん(雄12歳)、コウちゃん(雌21歳)のペアが4月上旬の孵化(ふか)を目指して抱卵中。1日からは元気な若いコウノトリの羽ばたきが間近に見られるほか、交代で卵を温めるコウノトリペアの仲むつまじい様子がモニター画面で楽しめる。

 同施設は、東京都足立区内で見つかった野鳥の死骸(しがい)から鳥インフルエンザの陽性反応が出たことを受け、2月8日から臨時休館していた。3月21日に鳥インフルエンザの野鳥監視重点区域指定は解除。これにより、施設の公開を再開することとなり、同施設関係者も胸をなで下ろしている。施設の入り口にはウイルスを持ち込まないための靴の底を消毒するトレイが用意されるという。

 ◆抱卵に成功

 一方、臨時休館中も放鳥の計画は順調に進んだ。31日には埼玉県こども動物自然公園(同県東松山市)から移送された有精卵をコウくん、コウちゃんペアの巣に置く作業を実施。他施設の有精卵の使用は、違うペアの卵でもそのまま温める鳥の習性を利用した「托卵(たくらん)」という手法で、他系統を混ぜ遺伝的な弊害を避ける狙いがある。

 同公園の卵4個から有精卵の可能性が高い3個が選ばれ、これに疑卵2個を加えた5個がこの日午前10時すぎ、コウくん、コウちゃんのゲージに運び込まれて巣に置かれた。間もなくパパのコウくんが抱卵を開始。主任飼育員の森本直樹さん(29)は安堵(あんど)の表情を見せていた。

 ◆モニターで観察

 鳥インフルエンザ対策で、野鳥との接触を極力避ける必要もあり、コウくん、コウちゃんは公開用大ゲージから奧の小ゲージに移された。このため1日から見られるのはコウくん、コウちゃんの子供のサクラ(雌3歳)だけになる。抱卵真っ最中のコウくん、コウちゃんはモニターでの観察だ。

 孵化は4月上旬が有力とされ、成長が順調なら5月下旬から背中に小型GPS(衛星利用測位システム)発信器を付けるなどし、6月中~下旬に飼育舎の屋根を開け、野外に巣立たせる。

 「こうのとりの里」公開時間は午前10時~正午、午後1~3時。月曜(祝日の場合は翌日)休館。無料。