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信大法科大学院が閉校 志願者減少、12年で幕 長野

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信大法科大学院が閉校 志願者減少、12年で幕 長野

 〈長野〉信州大は27日、法科大学院(大学院法曹法務研究科)の閉校式を、松本市の旭町キャンパスで開き、同大学院は12年で幕を下ろした。

 法科大学院制度は平成16年、法曹(裁判官、検察官、弁護士)の人材充実を目的にスタートしたが、地方では司法試験合格率が低迷して志願者の減少傾向が続く。国のもくろみは外れて全国で入学生の募集を停止する大学院が相次いでいるが、信大も例外ではなかった。

 信大法科大学院は17年4月に開校し、196人の修了生を輩出した。これまで36人が司法試験に合格し県弁護士会に22人が登録するが、合格率や入学者数が伸び悩み、27年から募集を停止していた。28年度に修了する5人を最後に31日付で廃止される。司法試験合格を目指す修了生に対し、法務学修支援室を設けてサポートしていく方針だ。

 閉校式には大学や県弁護士会の関係者ら約100人が出席した。濱田(はまだ)州博(くにひろ)学長は「法科大学院のシステム自体が成り立たず、大学にもかつてのような体力がないことが原因だ」と指摘した。県弁護士会の柳沢修嗣会長は「法曹養成の制度が混迷し、入学希望者が激減して法科大学院は大都市のみで機能する状態だ」と述べ、国の施策を批判した。

 信大は28年4月、経済学部を改組して経法学部(応用経済、総合法律両学科)を開設した。法曹界を志す総合法律学科生は県外の法科大学院に進む必要があるが、法学の学士号が取得できる県内初の高等教育機関として地域の人材育成に期待がかかる。