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都内初、低地に弥生遺跡 文京の再開発地区 

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都内初、低地に弥生遺跡 文京の再開発地区 

 ■きょう見学会、出土品など展示・解説

 弥生時代中期中葉(紀元前2世紀)~同後葉(同1世紀)の川の跡や土器が、文京区小石川の再開発事業地区にある「窪地(くぼち)」で出土した。区教育委員会によると、弥生時代の遺跡が低地で出土するのは珍しく、都内では初めて。区は新ビルの建設工事が始まる4月までに取り出せる出土品は取り出して保管する。

 弥生時代の遺跡が新たに発掘されたのは区役所の北側にあり、春日通りと千川通りに挟まれた再開発地区で昨年発見された遺跡「文京区小石川一丁目遺跡」(同区小石川、6830平方メートル)。今年1月25日、区の発掘調査で川の流れの流路跡、枝組された施設など水場遺構、弥生式土器が見つかった。

 この地域は春日通りが高台の伝通院前交差点から下り、再び高台の本郷三丁目に向かって上がる窪地にあたる。区教委総務課によると、弥生時代の人は川の氾濫(はんらん)を恐れて台地で暮らすことが多かったとみられており、窪地のような場所で弥生式土器などの生活用具が見つかるのは都内で初めてという。

 同遺跡では今年1月、奈良・平安時代の流路跡が発見され、昨年は中世(15世紀)から江戸初期(17世紀初頭)の流路跡と畔(あぜ)跡、江戸時代前期(17世紀前葉)から幕末までの大名屋敷と旗本御家人の屋敷などの遺跡が見つかるなど遺跡の出土が相次いでいる。

 同地では、再開発地域の地権者らで構成する事業主が昨年3月28日から任意の試掘調査を実施していた。この調査で江戸時代の遺構・遺物が出土したため、事業主は同年4月14日付で遺跡発見を区に届け出。これを受け、区は同年8月22日から事業者の理解を得て発掘調査を実施してきた。

 19日、現地で見学会(雨天中止)を開催。来場順に数十人のグループに分け、弥生時代中期の水場遺構の見学と解説、発掘現場から出土した土器や陶器の展示と解説を20分程度行う。希望者は、事前申し込み不要で午前10時~午後2時の間に現地集合する。