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ハンセン病、エイズ題材に演劇 5日の人権フォーラムで広島と沖縄の中高生共演

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ハンセン病、エイズ題材に演劇 5日の人権フォーラムで広島と沖縄の中高生共演

 差別や偏見のない社会づくりを演劇や歌などを通して考える「人権フォーラム2017in広島」(県、HIV人権ネットワーク沖縄主催)が5日午後2時から、広島市中区の市青少年センターで開かれる。メインはハンセン病とHIV(エイズウイルス)を題材とした演劇「光りの扉を開けて」。上演経験のある沖縄の若者たちと、初挑戦の広島の中高校生が心一つに作り上げる舞台で、生徒たちは「自分の心のあり方を見つめ直すきっかけにしてもらえたらうれしい」と話している。

 「光りの扉を開けて」は、HIV感染を告知された女子高生がハンセン病回復者の女性との出会いを通して勇気と希望をもって一歩踏み出すストーリー。HIV人権ネットワーク沖縄が平成16年に実話をもとに制作し、沖縄在住の中高校生ら子供から社会人により各地で上演されている。

 約1年前、那覇市で公演をみた広島学院中学・高校(広島市西区)の伊藤潤教諭(44)が「心に訴えかける本物の演劇」と感動し、同ネットワークに同校演劇部との共演を依頼、承諾を得た。

 初めて演じる部員12人は、広島を訪れた同ネットワークのスタッフから演技指導を受けるなど昨秋から準備を進め、1月中旬には2泊3日の日程で国立ハンセン病療養所「沖縄愛楽園」(名護市)に滞在し、沖縄側のメンバー約20人と稽古に打ち込んだ。

 その際、劇のモデルとなった女性と、愛楽園でボランティアガイドを務めるハンセン病回復者の男性と交流し、国の誤った隔離政策の下、どのような人権侵害を受け、どう生き抜いたか、体験を直接聞いた。

 「沖縄のメンバーの本気さにも接し、生徒はさまざまな役を演じるなかで成長した」と伊藤教諭。主人公の親友役を演じる部長の同高2年、山田雄大さん(17)は「沖縄で『自分が変われば周りが変わる』との言葉を教えられた。まず自分が変わることを意識して舞台に臨みたい」と話した。

 フォーラムでは、同校と広島女学院高校、ノートルダム清心中学・高校の広島市内の3校の生徒が「平和」をテーマにした合同合唱を披露するほか、福山市の盈進中学・高校の生徒からエイズ問題に関する報告が行われる。

 フォーラムは入場無料。問い合わせは同ネットワーク沖縄(電)098・886・1415。