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小早川家が築城450年事業に協力 所蔵の隆景像など40点を三原市へ寄託 広島

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小早川家が築城450年事業に協力 所蔵の隆景像など40点を三原市へ寄託 広島

 三原城を築城した戦国大名、小早川隆景にまつわる資料約40点が、所蔵する小早川家から、三原市に寄託された。市は2月4日にスタートする築城450年事業を前に、そのうち肖像画など3点を披露。歴史的価値などについて調査を進めており、11月5日までの事業期間中に、市民らに公開する場を設けたいとしている。

 隆景の小早川家は、養子に迎えた秀秋(豊臣秀吉の正室、北政所(きたのまんどころ)の甥(おい))の代で断絶するが、明治12年になって、江戸時代に長州藩主だった毛利家から分家する形で再興された。

 今の当主、小早川隆治さん(75)は、マツダでスポーツカーの開発などに携わった技術者で、世界3大レースの一つとされるル・マン24時間レースでマツダ車が優勝したときの責任者として有名。退職後はモータージャーナリストとして活躍している。

 小早川家が所蔵する隆景にまつわる資料は、再興に際して毛利家から譲られたもの。以来、東京の小早川家で保管されていたが、昭和20年の東京大空襲で一部が焼失したという。資料の寄託は昨秋、三原市を訪れた隆治さんに、市が築城450年事業への協力を求めたことから実現した。

 披露された3点は、隆景の肖像画の掛け軸と、功績などを記した「賛」の掛け軸、小早川家の家紋「左三つ巴」があしらわれた兜(かぶと)。毛利家の家紋があしらわれた布で掛け軸が表装されていることや、兜が小早川家断絶後の江戸時代に製作されたとみられることなど、市は、かつての中国地方制覇を支えた小早川隆景を、毛利家が江戸時代になってからも忘れていなかったことが裏付けられるとしている。

 隆景の肖像は三原市内にも、米山寺(沼田東町)、宗光寺(本町)、佛通寺(高坂町)の3寺院に1幅ずつ残されているが、小早川家の肖像は隆景の13回忌にあたって慶長13(1608)年に描かれたとされる佛通寺所蔵の肖像に似ているのが特徴。どちらかを参考に、もう1幅が描かれたのではないかとみられる。