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83歳で現役馬術選手、福岡の梅野さん「もっとうまくなりたい」

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83歳で現役馬術選手、福岡の梅野さん「もっとうまくなりたい」

乗馬クラブで練習に励む梅野健さん 乗馬クラブで練習に励む梅野健さん

 福岡市東区の乗馬クラブ「クレイン福岡」で、83歳の馬術選手が現役で活躍している。定年退職後に技術を磨き、演技の正確さを競う「馬場馬術」の種目で、競技会にも挑戦する。「より年を重ねても、もっとうまくなりたい」。執念を燃やして馬にまたがり、リズミカルなステップを披露する。

 福岡県飯塚市の元県立高校教諭、梅野健さん。馬術に必要な筋力を付けようと、毎日30分間の自宅での筋トレに加え、週2回1時間半の乗馬レッスン、月2回のジム通いは欠かさない。食生活にも気を配る。毎朝、リンゴとニンジンをすりおろしたジュースを飲む。

 梅野さんは平成10年、65歳の時に旅行で訪れたオーストリアの「スペイン乗馬学校」で、馬術の優雅な演技に魅せられ競技を始めることを決意した。翌年、「ゆふいん音楽祭」のボランティアをしていた縁で、大分県由布市に乗馬クラブがあることを知り入会した。

 最初は趣味として楽しんでいたが、「どれだけ上達しているか」と、乗馬検定への挑戦を始めた。自宅から車で2時間半かけてクラブに毎週2回通ううちに、頭角を現した。17年11月、72歳で全国乗馬倶楽部振興協会認定の最上級の1級に合格した。

 17年に初めて競技会に出場した。競技会には、九州各地のクラブに所属する選手が出場する。26年11月に挑んだ福岡県古賀市の大会では、20~30代を中心とした18人の中で、見事3位に入賞した。

 25年、今のクラブに所属を移した。インストラクター、橘高昭一さん(32)は「80歳を超えて、きちんとバランスを取って乗りこなせるのはすごい」と舌を巻く。

 梅野さんは「馬と呼吸を合わせて気持ちを理解し、競技に臨むことが重要だ」と語った。

 17年間磨き続けた演技に満足することはない。「自分は技術面がまだまだ未熟。体力が続く限りは、優勝を目指して練習に励みたい」と目を輝かせた。