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今年から分離開催の高崎「だるま市」 達磨寺1店、駅前では40店

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今年から分離開催の高崎「だるま市」 達磨寺1店、駅前では40店

 今年から高崎市の「だるま市」が、少林山達磨寺と露天商団体の関係悪化から、JR高崎駅前との分離開催となった。6、7日にあった200年を超える伝統を持つ達磨寺の「七草大祭だるま市」では、だるまの出店がたった1軒。その一方、元日と2日に高崎駅前で開かれた「高崎だるま市」には40店が軒を連ねて並ぶなど、市は大きく様変わりした。 (橋爪一彦)

 ◆“本場”で購入を

 6日午後2時。臨時駐車場から達磨寺まで山門をくぐり、急な石段を上って1・3キロを歩いた。境内の参拝客は例年より少なく警備の警察官の姿が目につく。

 本堂前で、だるまを売るテントは1張り。市内のだるま商、国峰悦雄さん(69)は「歴史あるだるま市を絶やすわけにいかない。寺とのつきあいもあるので出店を決意した」と話し、「(だるま商)組合からは出るなと言われた」と打ち明ける。

 初めて少林山を訪れた埼玉県行田市の会社経営、高橋泰雄さん(70)は「自宅と会社の新築という大きな節目なので、だるまを飾ろうと思って…」と話し、やはり福だるまを本場で手に入れたいという思いが伝わる。同県深谷市の森田スミ江さん(69)は「少林山に通い始めて20年。だるまを売る店がこれほど減ってしまうと、寺に来る意味がなくなる」と寂しげな表情を浮かべた。

 同寺副住職の広瀬一真さんは「初日の6日は例年より参拝客が少なかったが、7日夜から絶え間なく参拝客が訪れ約20万人の参拝者があった」と話す。

 ◆寺の階段つらい

 一方、高崎駅西口駅前通りを会場とした「高崎だるま市」は市や観光協会のバックアップを得て、元日と2日合わせて25万人(実行委員会発表)が訪れ、数の上では達磨寺を圧倒した。

 駅前の会場には高さ2・8メートルの特大だるまが鎮座し、県達磨製造協同組合(中田純一組合長)から40店が出店。特設テントはだるまを求める客でにぎわった。飲食の露店のほか、マーチングやチアリーディングのライブイベントもそろえ、にぎわいを演出した。

 埼玉県本庄市の斉藤嘉宏さん(51)は「駅近くで交通の便がいい。高崎のだるまは全国的に有名なので、この市が定着しもっと大きな祭りになってほしい」と駅前だるま市に期待した。高崎市吉井町の神沢勲(つとむ)さん(73)も「寺は急な階段があって年配者にはつらい。駅前だと車で来られるので気にいった」と話す。

 実行委員会関係者は「初開催で心配したが、予想を上回る人出で大成功だった」と振り返った。高崎市の富岡賢治市長も5日の記者会見で「来年は規模を倍にして行う」と手応えを示した。今回は駅前のだるま市に分があったか。