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【日本語学校不法就労助長】全留学生パスポート没収 群馬

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【日本語学校不法就労助長】
全留学生パスポート没収 群馬

没収されたパスポート(右)と管理表=一部画像を加工しています 没収されたパスポート(右)と管理表=一部画像を加工しています

 ■強制労働月300時間超す事例も

 日本語学校「東日本国際アカデミー」(栃木県足利市)をめぐる不法就労助長事件で、同校理事長の前原卓哉容疑者(47)=館林市本町=が指示して留学生全員のパスポートを1年以上にわたって没収していたことが13日、関係者への取材で分かった。前原容疑者が佐野市に開校する新校舎の買収・内装修繕費などで1億8500万円を借り入れた時期と重なっており、返済に追われた上の強硬措置とみられる。期間中、法規定の3倍近い月300時間以上の就労を強いられた留学生もいた。

 関係者によると、前原容疑者の指示で在籍していた留学生全員分のパスポートを没収したのは、平成27年4月。産経新聞が入手した「パスポート管理表」によると、パスポートは入校年度に分けて鍵のかかった引き出しに保管した。提出を拒む留学生には前原容疑者が「なくすと困るから」などと説得、疑問に感じた同校職員が自主的に返却した今年6月まで続けていた。

 前原容疑者は没収を始めた昨年4月、佐野市の新校舎の設立資金として足利銀行館林支店から3500万円を借り入れ、同年11月には1億5000万円を追加で借り入れている。返済額は月200万円以上にのぼったことから、自身の経営する人材派遣会社「東毛テクノサービス」(館林市)の利益を確保し、高額寮費などを徴収するため「人身拘束していた」(関係者)という。

 具体的には、(1)東毛テクノを介さない就労を禁ずる(2)管理するアパートからの転居の防止(3)学費や寮費の未納状態が続き返済ができなくなった留学生の逃亡防止-などを挙げている。

 こうしたことから没収期間の27年8月、プラスチック成形工場へ派遣されたベトナム人留学生の就労時間は月306時間にのぼり、同工場での同年6月から12月まで7カ月間の平均就労時間も、法定制限時間(週28時間)を大幅に上回る月254時間に達した。“強制労働”に耐えかねた留学生が自主的に就労先を探し、それを知った前原容疑者が激怒、暴行したこともあったという。

 群馬、栃木県警合同捜査本部の調べに対し、前原容疑者は再逮捕以後も「(部下に)注意はしていた」などと供述、率先して不法就労を斡旋(あっせん)していなかったと繰り返している。

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