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マハタ、ブランド魚に 養殖技術確立、本格出荷へ 福井

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マハタ、ブランド魚に 養殖技術確立、本格出荷へ 福井

 ■30店で提供、フェアでPR

 高級魚、マハタの試験養殖を進めている県は、若狭湾での養殖技術が確立されたとして、平成29年度から県内の民宿旅館などに本格的に出荷することを明らかにした。生まれも育ちも福井の魚として新たなブランドを目指し、29年度から日本海側で初の稚魚の生産施設を整備する計画だ。試験養殖のマハタは、県内民宿旅館や飲食店など30店で料理にして提供する「マハタフェア」(1~25日。一部14日まで)でPRしている。

 ◆全長1メートル大型魚

 マハタ(スズキ目ハタ科)は温かい海に生息し、全長1メートルにもなる大型魚。福井でもわずかに生息している。太平洋側の温かい海域で養殖され、刺し身や焼き物、揚げ物、鍋物などに使われている。

 若狭ふぐの価格の低迷で、若狭地方の漁家民宿などから目玉となる養殖魚を求める要望があったほか、7年まで2万トンほどあった魚介類の漁獲量(養殖除く)が26年には1万4872トンに減少しているため、県は新たな養殖魚として1キロ3千円以上の高値で安定しているマハタに着目した。

 県海水養魚協会の敦賀、小浜、若狭、高浜の4地区の養殖業者と連携して27~29年の3カ年計画で、三重県などから入手した1歳魚と2歳魚の試験養殖に取り組んでいる。27年から育てた2歳魚約千匹が今年、1・5キロ以上の成魚となり、最大は2キロに成長した。2地区の業者から「飼いやすく、順調に成育する」などの評価を受け、生産技術が確立できたとして今夏から出荷を順次開始した。

 ◆稚魚生産へ整備

 29年度は試験養殖の成魚約3千匹を出荷する予定。県は生産量を増やすには良質な稚魚の安定供給が必要として、県水産試験場での稚魚の生産試験や養殖業者からの需要などの要望を踏まえて、稚魚の生産施設の規模などを決めて整備する計画だ。

 西川一誠知事は「旅館民宿などでマハタを懐石やしゃぶしゃぶなどの料理にして、若狭ふぐと並ぶ誘客の食材として定着させたい」と意欲を見せている。県水産課は「ブランド名は今後決めるが、フェアでは『若狭マハタ』の名称を使っている。将来は餌に県産果実などを混ぜて独自の味を出すこともできる」としている。