産経ニュース

鳥インフル 長野県、水際阻止へ厳戒態勢 レベル引き上げ、消毒など指導

地方 地方

記事詳細

更新


鳥インフル 長野県、水際阻止へ厳戒態勢 レベル引き上げ、消毒など指導

 隣接する新潟県で2件目の鳥インフルエンザの発生が確認されたことを受けて県は1日までに、警戒レベルを引き上げてニワトリはじめ家禽(かきん)を飼育する農場に自主的な消毒の実施を求めるなど厳戒態勢を敷いた。県内では、鳥がまとまって死ぬなど感染が想定される報告はない。隣県での鳥インフルエンザが県境に近い上越市に波及したことから、県農政部は「いつ県内で起きても不思議ではない事態」として、感染を水際で阻止するために防疫強化などの対策を押っ取り刀で進めている。

 県は、新潟県で最初の感染が明らかになった11月29日、関係部局からなる「高病原性鳥インフルエンザ庁内連絡会議」を設置し、県内で発生した際の対応を確認した。県内の小規模も含む1036の全飼育農場に対しては、ウイルスの侵入防止対策の徹底を求めた通知を郵送するなどして注意喚起を図っている。

 県は同日、防疫対策レベル(5段階)をレベル1からレベル2に一段階引き上げた。1から2へのアップは、同じく隣県の愛知県で鳥インフルエンザの発生が確認された平成22年度以来のことだ。

 また11月30日夜には、各地域の家畜保健衛生所を通じてニワトリなど100羽以上を飼育する105の農場に直接、異常の有無を確認した。1日には家畜衛生情報を発送し、農場の周囲への消石灰の二重散布や、関係者が1カ所に集まる会合や催しの自粛・中止などを指導した。ウイルスを運ぶ野鳥や小動物の農場内への侵入防止、出入り口での車両・人の消毒、制限の徹底なども求めた。

 県園芸畜産課は県民に「鳥インフルエンザが人に感染する可能性は極めて低い。しかしペットの鳥の世話をした後には手洗いやうがいを行い、野鳥の死骸を見つけたら県地方事務所林務課や市町村に相談してほしい」と呼びかけている。

                   ◇

 ◆動物園にも影響広がる

 隣県での鳥インフルエンザ発生の影響は、多くの鳥類を抱える県内の動物園にも広がる。いずれの施設も自主的に展示の中止や消毒に取り組み、感染を防ぐための対策を強化している。

 長野市の茶臼山動物園では1日、園内に通じる道路に消毒用の石灰をまいた。来年の「酉(とり)年」にちなんだオオコノハズクとの年賀状用写真の撮影イベントを中止し、モルモットがその代役を務める。ライチョウ舎も、屋外での展示を取りやめ、屋内のガラス越しでのみ鑑賞できるようにした。

 同園の宮沢育也副園長は「全国的に感染が広がっており、こちらも緊張してきた。対策を万全にして動物を殺処分するような事態は避けたい」と話す。

 同市の城山動物園では、放し飼いにした鳥類を展示するエリアを閉鎖した。須坂市動物園も人気者のフクロウやニワトリとの触れ合いイベントを中止した。