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ユネスコ無形遺産登録 「角館祭りのやま行事」など東北から5件

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ユネスコ無形遺産登録 「角館祭りのやま行事」など東北から5件

 ■伝統守り、地域活性化期待

 「山・鉾・屋台行事」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産に正式登録され、東北からは「角館祭りのやま行事」(秋田県仙北市)など5件が登録された。いずれも国指定の重要無形民俗文化財で、関係者からは伝統ある祭りを守り続け、地域活性化につなげたいとの期待が高まっている。

 秋田県からは東北で最多の3件が登録された。角館祭りのやま行事は毎年9月に行われ、夜から未明にかけて山車が通行の優先権を主張してぶつかり合う「やまぶっかけ」が見せ場。昨年は死亡事故が発生したため、今年は約40人の「安全委員」が見回って無事に終了した。お祭り保存会の今野則夫会長は「ユネスコへの登録で祭りの責任も重くなる。来年も安全第一でいきたい」と話した。

 また、「土崎神明社祭の曳山(ひきやま)行事」(秋田市)は7月に行われ、曳山の正面に勇壮な武者人形を飾り付け、悪霊を引き付けて町から追い払う。裏手には時代を反映する、風刺を込めた人形が並ぶ。土崎神明社の伊藤茂樹宮司は「続けてきたことが評価された。庶民が人形に込めてきた風刺の遊び心も大切に守っていきたい」と話した。

 8月の「花輪祭の屋台行事」(鹿角市)は幸稲荷神社に奉納される祭礼ばやし。花輪ばやし祭典委員会の戸沢正英会長は「観光客に足を運んでもらい、きりたんぽ鍋など土地の食や文化を楽しんでほしい」と期待する。4日には登録を記念するパレードを行う。

 また、佐竹敬久知事も「地域の伝統や文化を守り受け継ぎ、観光客誘致などの地域活性化に向けた取り組みを、地元市町村や保存会などの関係団体と連携を図りながら進めたい」とのコメントを寄せた。

 一方、山形県からは「新庄まつりの山車行事」(新庄市)が登録され、市内に歓喜の輪が広がった。

 同市役所では市職員らが登録決定のニュースに喜びの表情を見せ、横断幕が掲げられた。夕方からは山尾順紀市長や関係者らが参加してセレモニーも開かれた。吉村美栄子知事も「世界を代表する文化遺産として認められたことは大きな喜び。県の伝統文化・精神文化を象徴する重要な観光資源として活用したい」とのコメントを寄せた。

 青森県からも「八戸三社大祭の山車行事」(八戸市)が登録。三村申吾知事は「登録された祭りのネットワークで連携を図りたい」と述べ、小林真市長も「八戸のより一層の活力向上につながると期待している」とコメントした。