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剪定材で鮮やか草木染 神奈川県公園協会、ハンカチなど販売

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剪定材で鮮やか草木染 神奈川県公園協会、ハンカチなど販売

 県公園協会は県立公園にあるクロマツなどを剪定(せんてい)する際に発生した枝葉を有効活用した草木染のハンカチ、バンダナの販売を始めた。第1弾として辻堂海浜公園(藤沢市)のクロマツと境川遊水池公園(横浜市戸塚区、泉区、藤沢市)のヤナギで染め上げた。自然な色合いが好評で、今後も新たな製品開発を目指す方針だ。

 「クロマツ染め」は明るい緑色が特徴で、潮風や飛砂から地域住民を守るための「防風林」として植えられているクロマツの枝葉で染め上げた。一方、「ヤナギ染め」は深みのあるベージュ色で、「木肌のぬくもりを感じさせる落ち着いた風合い」が好評だという。公園内のビオトープ周辺にあるヤナギの枝で染めた。

 剪定の過程で発生する枝葉は廃棄物として処理する必要があり、多額の費用がかかるため、これらの減量化と有効活用を図る方法を協会が模索していた。

 昨年3月に従来の草木染と比べて発色が鮮明で色落ちしにくい「ボタニカル・ダイ」という染色手法を採用し、オリジナルグッズとして商品化を目指すことを決定。県立保土ケ谷公園(横浜市保土ケ谷区)のイチョウの葉を使った草木染もアイデアとして浮上したが、1年を通して量を確保することが難しいため、クロマツとヤナギを使った草木染で商品化することにしたという。

 素材は綿100%で、ハンカチ(各色200枚限定)は35センチ四方で500円、バンダナ(同100枚限定)は53センチ四方で800円。辻堂海浜公園と境川遊水池公園のほか、茅ケ崎里山公園(茅ケ崎市)▽秦野戸川公園(秦野市)▽大磯城山公園(大磯町)▽七沢森林公園(厚木市)など12カ所の県立公園で販売している。売り上げは公園の維持費用などに使う予定。

 同協会では現在、大磯城山公園のバラで染め上げたピンクやオレンジ色のスカーフなど新製品の開発に挑んでおり、「アパレル会社とのコラボレーション商品も目指す。手に取る人が自然の安らぎを感じてもらえるようなものを作っていきたい」としている。

 問い合わせは、同協会(電)045・651・0931。

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【用語解説】ボタニカル・ダイ

 草木の色素を特殊なタンパク質で繊維に固着させたシオンテック社が開発した染色技術。従来の草木染より、発色が鮮明で色落ちもしにくいのが特徴。微量の化学染料は使うが、発生する廃液が少なく、環境に優しいとされる。