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シベリア抑留者の思い感じて 舞鶴・引揚語りの会「白樺日誌」図録を改訂 京都

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シベリア抑留者の思い感じて 舞鶴・引揚語りの会「白樺日誌」図録を改訂 京都

 舞鶴引揚記念館(舞鶴市平)が所蔵するシベリア抑留・引き揚げ関連資料のユネスコ世界記憶遺産登録1周年を記念して、NPO法人「舞鶴・引揚語りの会」(宮本光彦理事長、34人)は同館所蔵資料「白樺(しらかば)日誌」の図録を改訂し、出版した。カラー化し、活字を大きくするなど読みやすくした。宮本理事長は「図録を読んで、抑留者が祖国や家族を忘れまいとし、生死のはざまを生き抜いたこと感じてほしい」と話している。

 世界記憶遺産に登録された「白樺日誌」は、舞鶴市出身で第二次世界大戦後、シベリアに抑留された故・瀬野修氏(平成7年死去、享年87歳)が書いた記録。抑留時は筆記用具がなかったため、缶詰の空き缶を利用してペン先を作り、煙突のすすを集めてインクとし、シラカバの皮をノート代わりにして、収容所生活の様子を和歌や俳句など378首でつづっている。酷寒、重労働、飢えの三重苦の中、家族への思いを支えに生き抜く様子が書かれている。

 瀬野さんは昭和63年に白樺日誌を同記念館に寄贈。図録は平成19年4月に出版された。3段構成で、上段に白樺日誌の実物の写真、中断に白樺日誌の原文を書き取り、下段には瀬野さんが昭和22年に出版した手記「シベリア抑留記」の関連部分を収録した。

 これまでコピーによる複写で300部以上を増刷してきたが、世界記憶遺産登録を機に同会が改訂した。

 改訂版は写真をカラー刷りとし、日にち順となるように左とじから右とじに変更。日付とタイトル部分の文字を青色で印刷し、大きな活字を使うなど読みやすくしている。

 改訂版はA4判75ページで、1千部を発行。舞鶴市内の小中学校、高校や図書館、市や府、国の関係機関などに配布するほか、同館で1部1500円で販売する。

 郵送での購入希望者は定額小為替1800円(送料込み)を同封のうえ、〒625-0133 舞鶴市平1584 舞鶴引揚記念館内 NPO法人「舞鶴・引揚語りの会」へ。

 問い合わせは同会(電)0773・68・0568。