産経ニュース

日記通し庶民の暮らしに光 水木十五堂賞に島利栄子さん 大和郡山市発表 奈良

地方 地方

記事詳細

更新


日記通し庶民の暮らしに光 水木十五堂賞に島利栄子さん 大和郡山市発表 奈良

 大和郡山市は29日、歴史や文化資料の収集などで社会に貢献した人物を表彰する「水木十五堂賞」の第5回受賞者に、明治から昭和に書かれた女性の日記を通して市井の人々の暮らしを伝えてきた日記研究家、島利栄子さん(72)=千葉県八千代市=を選んだと発表した。

 島さんは出身地の長野県で高校教諭を経験した後、平成8年に「女性の日記から学ぶ会」を立ち上げ、現在も代表を務める。これまでに集めた日記や書簡は、提供されたものも含めて約4千点に上るといい、著書には「手紙が語る戦争」(みずのわ出版、平成21年)などがある。

 同賞は、奈良の歴史や文化に精通し、「大和の生き字引」と呼ばれた研究家、水木要太郎(雅号=十五堂)の功績にちなんで同市が24年に創設。これまでに作家の荒俣宏さんや歌舞伎俳優の四代目市川猿之助さんらが受賞しており、女性の受賞は今回が初めてとなった。

 賞の選考委員(委員長=千田稔・県立図書情報館長)は島さんの功績を、「歴史に埋もれがちな庶民の日記を収集し、その時代を生きた人々の思いを表現し、保存継承にも努めた」と評価。島さんは「賞をいただき身に余る光栄。これを励みに、日記を起点に多くの人との出会いをつなぎ、世代をつないで、社会の役に立っていきたい」とコメントした。

                   ◇

 第5回水木十五堂賞の授賞式は来年1月29日午後1時半から、やまと郡山城ホール(大和郡山市)で開かれる。式典では島さんの受賞記念講演や、記念座談会を予定している。12月7日から、市のホームページやFAX(0743・53・1049)で申し込みを受け付ける。問い合わせは市企画政策課(電)0743・53・1160。