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軽油引取税の免除額水増し 虚偽書類作成 容疑の販売業者を書類送検 千葉

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軽油引取税の免除額水増し 虚偽書類作成 容疑の販売業者を書類送検 千葉

 軽油引取税の免税制度を悪用して虚偽の書類を作成し県に提出したとして、県警は28日、地方税法違反容疑で東京都江戸川区の石油販売会社「イソベ石油」と、同社の営業部長を含む33~56歳の男性従業員3人を書類送検した。軽油の不正取引で、帳簿の記載義務などを悪用した手口の立件は全国初とみられるという。

 軽油引取税は軽油の購入時に課される県税で、公道を走るトラックなどに軽油を使う場合は課税される。一方、工事現場で使用される重機の燃料といった使用目的の場合は、1リットルあたり32・1円の税が免除される。県警生活経済課は、同社がこの税制を悪用し、トラックなどに給油した軽油も免税対象の重機に給油したとする書類を作るなどし、免税額を水増ししていたとみている。

 書類送検容疑は、同社などは平成26年2月から27年1月までの間、県内の土木建設会社など4社に販売した軽油の免税分を水増しして実際の数量などを帳簿に記載せず、県税事務所に偽造の報告書を提出したとしている。水増しした軽油の免税分は、3社で少なくとも計約42万リットル(計約1350万円分)に上るという。

 同社は「格安で軽油を販売する」などとうたい、県に提出する報告書の作成なども代行し、顧客の確保を図っていたとみられるという。また、取引先の1社に対しては免税した上で数円上乗せした金額で軽油を販売し、差額の利益も上げていたとみられる。書類送検された男の1人は「平成13年に入社したころにはすでに社内で水増しをやっていた」と供述しているという。

 同社は産経新聞の取材に対し、「会社の主導でやったのではなく、従業員の判断でやったことだ」と、会社ぐるみの犯行を否定した。

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 ◆県、適切報告など指導強化へ

 「免税軽油を使ってはいけないダンプカーに使っている」。今回の事件の端緒となる情報が県にもたらされたのは平成26年8月。県は27年11月になって県警と合同調査を開始。28日には「イソベ石油」などを地方税法違反(軽油引取税)の疑いで千葉地検に告発した。

 県によると、同社は県内の土木建設会社4社に対し、免税軽油に関する報告手続きそのものを代行し、代行手数料は1リットル当たり3円程度を受け取っていた。4社は、代理人となった同社の社員らに免税の手続や報告を任せきりで、不正が行われていたことについては一様に「知らなかった」と話しているという。

 県は今後、4社に対し、不正に免れた軽油引取税額約5千万円の支払いを課すとともに、免税軽油使用者に適切な報告や審査の徹底といった指導を強化する方針という。