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千葉パルコあす閉店 40年の歴史に幕 跡地に複合高層ビル

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千葉パルコあす閉店 40年の歴史に幕 跡地に複合高層ビル

 40年間、エリアを超えて県民に親しまれてきた商業施設「千葉パルコ」(千葉市中央区)が30日に閉店する。「いつも楽しく買い物に来ていた」「なくなるのは寂しい」。同店で開催中の最終セールには、かつての思い出に浸りながら買い物をする客の姿も。一方で、跡地にマンションと商業施設が入る複合高層ビルが建設される見通しで、周辺の商店街関係者からは「総合スーパーマーケットがいい」「子供が遊べるスペースも確保してほしい」といった声も上がっている。

 「開店セールにも来た。学生のころは放課後にアイスクリーム屋へ行って楽しんだ」。営業最終月を迎えた11月、閉店セールで買い物を済ませた習志野市の会社員、老山泉さん(51)は、懐かしそうに話した。閉店セールが開かれる店内では、大勢の家族連れや若者らでにぎわい、両手いっぱいに購入品を抱え買い物を楽しんでいた。老山さんによると、昔はオートテニスをできるスペースがあったといい、「学生のお小遣いで使える程度の値段で楽しめたんですよ」と話す表情は、どこか寂しそうだった。

 千葉パルコは昭和51年開店。平成3年のピーク時に約230億円の売上高を記録したが、27年は約51億円に減少。収益力向上を目指したが厳しい運営が続き、賃貸借契約の満了とともに閉店することを決めたという。

 千葉パルコに近い千葉銀座商店街に店舗を構え、千葉パルコに入店したこともある菓子屋「与三郎の豆」の福井晶一社長は、パルコの開店から公私ともに関わってきた。開店当時の20歳ときには洋服屋でアルバイトを経験したといい、「都市の仲間入りしたようでウロウロするだけでも優越感に浸れた」。

 パルコのスタッフは同商店街主催の清掃活動やフリーマーケットを手伝いに来てくれたといい、「とても助かった」と、両者の良好な関係を明かした。

 ここ数年は与三郎の豆から豆菓子などを提供。パルコ側の「地元の老舗の品物をイベントなどを通してお客さまに提供したい」との要望があったという。福井社長は「悲しくて仕方がない」と残念そうに肩を落とした。

 一方、跡地には新日本建設(本社・千葉市美浜区)がマンションと商業施設を合わせた高層ビルを建設することが判明。千葉パルコの土地・建物の持ち分を買収し、地権者との協議がまとまり次第、着工する予定だという。

 同社によると、ビルは地上20階建て、地下1階となる構想で、3階以上を400戸規模のマンションとし、地下1階から地上2階に店舗が入る予定。総事業費は200億円程度としており、同社の担当者は「千葉市と協力し、千葉銀座商店街とJR千葉駅周辺の活性化に貢献したい」としている。