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脳訓練で恐怖記憶を消去 京都の研究所などが発表 

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脳訓練で恐怖記憶を消去 京都の研究所などが発表 

 人工知能(AI)を使って人の脳活動を制御する訓練をすることで、恐怖を感じたときの記憶を無意識のうちになくすことに成功したと、国際電気通信基礎技術研究所(京都府)などのチームが発表した。

 災害や戦争に伴う心的外傷後ストレス障害(PTSD)の治療に応用できる可能性がある。一方で人々の洗脳に悪用される恐れもあり、チームは「生命倫理の有識者と慎重に使い方を検討する」としている。

 平均年齢23歳の男女17人を対象に実験。赤色など特定の色の図形を見たときに、弱い電流を手首に流すという方法で、あらかじめ実験参加者に恐怖記憶を植え付けた。機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)とAIを使って脳活動パターンも解析した。

 その後、参加者にコンピューター画面を見ながら自分の脳活動を制御する訓練をしてもらった。画面の小さな円を大きくするよう脳を活動させると同時に、電流が流れた図形を見たときの脳活動パターンに近づくと金銭的な報酬を与えることを繰り返すと、当初は、皮膚が汗ばむなどしていた人の恐怖反応が減った。

 報酬に関わる脳の領域が働いており、当初は恐怖と感じた記憶が、無意識のうちに肯定的な記憶に変わった可能性がある。