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犯罪抑止へ学生の視点 下鴨署と京都工繊大院、グッズなどコラボ

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犯罪抑止へ学生の視点 下鴨署と京都工繊大院、グッズなどコラボ

 地域の防犯や犯罪抑止に学生の視点を取り入れようと、下鴨署と京都工芸繊維大大学院(京都市左京区)がコラボレーションし、共同で防犯グッズの研究・開発や啓発活動などに乗り出した。芸術系の院生に視覚的な面などから地域の防犯を考えてほしいと、7大学が立地する「学生の街」を管内に抱える同署の呼びかけで実現した。両者は、早ければ11月下旬にも取り組みの成果を具体化していく予定だ。

 参加するのは、同大学院で映像や建築、美術を学ぶ修士課程1年の25人。取り組みは、企業戦略やブランド戦略とデザインの関わりを企業などとコラボレーションしながら学ぶ「デザインプロジェクト」の授業として行われている。

 若者を引きつけるグッズの開発や、街並みのデザインを工夫して犯罪防止に役立てるアイデアを生み出すことなどを狙いとし、今月から同署とコラボした授業がスタート。院生らはさっそく、違法自転車対策や痴漢・盗撮などの性犯罪抑止について検討を始めた。

 このうち今月18日の授業では、同区内の府道と市道が交わる「百万遍交差点」周辺で問題になっている自転車の違法駐輪問題でプレゼン。「付近に駐輪場がないから違法駐輪する」とした上で、新たな駐輪場を設ける予算やスペースもないという課題を克服するため、歩道の一部を色づけした簡易駐輪スペースを創出したり、監視役の「かかし」を設置したりするアイデアが出された。

 11月下旬までの授業では、院生らは提案するだけでなく、実際に署員とともに現場を歩き、自分たちのアイデアが社会で実際に生かされるかどうかも検討し、具体化を目指す。

 授業を担当する同大学院工芸科学研究科の中野仁人教授(デザイン学)は「社会的な問題と自分たちのやりたいことの距離を縮めることは難しい。これまで培ったものを地域にどう還元するかが試される」と授業の意義を述べた。