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【新潟県知事選 記者座談会】(下)泉田県政批判、森氏にマイナス

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【新潟県知事選 記者座談会】
(下)泉田県政批判、森氏にマイナス

 --知事選で当選した米山隆一氏(49)は無党派層を取り込んだ一方、敗れた森民夫氏(67)は浸透しなかった

 A「森氏の政策は総花的で、心に響く訴えが少なかった。焦点を柏崎刈羽原発の対応に絞り込んだ米山氏の主張に、分かりやすさを感じたのではないか」

 B「森氏は県市長会の会長として泉田裕彦知事の県政を厳しく批判したため『悪役』のイメージが生まれ、泉田知事の支持者が多い無党派層の反発を招いたのではないか。消去法で米山氏が選ばれた感も強い」

 C「それは言える。第三の選択肢がなく『泉田さんに入れたいのだが、立候補しなかったので、米山さんに投票した』という声は結構あった」

 --米山氏の戦いぶりで印象に残ったことは

 A「応援に駆けつけた共産党の志位和夫委員長ら野党の党首らの演説がさすがにうまく、米山氏のたどたどしさがかえって初々しかった。ただ、上手にしゃべる訓練をしないと、知事としてはつらいのではないか」

 B「街頭演説は、支援を受けた野党各党のスローガンを言わされているかのような印象が強く、持論に沿った県政のビジョンが見えなかった」

 --森氏の戦いぶりは

 A「全力投球で演説し、終わった後に放心した様子を何度も見かけた。ただ『県民の夢や希望をかなえたい』という言葉は上滑りしていた。夏の参院選で自民党候補を応援していたときは、迫力があったのに…」

 B「設計事務所での勤務を原点に地域を歩き回った経験を記者団に楽しそうに話し、引きつけられた。まちづくりへの熱い思いをもっと訴えれば、有権者の心を動かせたのではないか」

 --泉田知事は支持する候補を最後まで明確にしなかった

 A「支持する候補を示すべきだったと思う。記者会見では『政策を見極めてから』と言い続け、結局それっきり。フェリーの契約トラブルと同じで、その場しのぎに見えた。実質的に米山氏を支持するようなもので、主婦層らに人気の高い泉田知事の動きは選挙に影響した」

 B「米山陣営は投開票の2日前、泉田知事の応援メッセージを発表するとして記者会見を設定した上で、中止した。メッセージを知事は否定しているが、態度を示そうとしていた可能性があったのかもしれない」

 --行政経験のない米山氏の県政運営に不安はないか

 A「不安は当然ある。ただ、医師と弁護士両方の資格を持つ知事は異例なので、楽しみな面もある。いわゆるハネムーン期間の3カ月は批判を控えるよ」

 B「野党側は、世論から知恵を引き出すという米山氏の持ち味を生かそうとしている。しっかりしたブレーンがいれば問題ない。民意を味方につければ、自民が多数を占める県議会とも折り合えるのではないか」

 C「県庁の人材をうまく活用できればいいが、野党色の強いブレーンが県政運営に深く関わると混乱を招く懸念もある」