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五輪ボート誘致 知事「彩湖選択肢へ努力」 国交省と共同PT設置提案

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五輪ボート誘致 知事「彩湖選択肢へ努力」 国交省と共同PT設置提案

 東京五輪・パラリンピックのボート・カヌー競技会場の見直しをめぐり、上田清司知事は18日の定例会見で「県としては(戸田市の)彩湖に来ればありがたい。選択肢の一つとなるように努力したい」と述べ、受け入れ方針を改めて表明した。整備費の試算に向けて彩湖を管理する国土交通省の理解を得た上で、共同プロジェクトチーム(PT)の早急な設置を提案。東京都や大会組織委員会に試算データを示した上で視察などを受け入れるとした。(川畑仁志)

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 上田知事は競技受け入れについて「技術的には可能。現時点でボート場はなく、一定程度の工事が必要になる」と述べた。彩湖には洪水時の調節機能と水道の貯水機能があり、整備費の試算には国交省側の資料が必要になるため、双方の連携が不可欠と訴えた。

 県の試算には確実性の高い数値が必要になるとし、「受け入れ可能で選択肢になり得るデータを出すことを考えなければならない」との認識を示した。約90億円とした県ボート協会の試算については「協会側に積算根拠を問い合わせている」と述べるにとどめた。

 受け入れ表明の発端となった、小池百合子東京都知事の「上田知事から『埼玉は主要競技が会場になっているので十分』と話があった」とする14日の発言については「ニュアンスの差。言った言わないはよい話ではない。互いに分かっている」と釈明、訂正を求める考えはないとした。

 会見では誘致活動の前面に立つ意向を示す一方、「誘致合戦のヒートアップの中に巻き込まれるのは本意ではない」と冷静な対応を強調。復興五輪として被災地開催の必要性は否定しなかったが、「被災3県の人々が、今は幸せだといえることが大事。費用やアクセス、選手の健康管理など総合的に判断されるべきだ」と述べた。

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 ■県議議連も国土交通副大臣に協力要請

 ボート・カヌー競技会場見直し問題で、県議会の大会応援議員連盟は18日、国土交通省で県選出の田中良生副大臣に、彩湖での競技実施に向けた協力を求める要望書を手渡した。

 宮崎栄治郎県議会議長は、彩湖で競技を実施すれば都内からのアクセスが容易で他候補地に比べ費用が縮減できる上、恒久施設として整備すれば貯水機能強化も期待できるとし、田中副大臣に「実施に向けた整備について、特段のご配慮とご協力を」と述べた。

 要望書提出後、小島信昭自民県議団幹事長は「田中副大臣からは『彩湖の競技利用は不可能ではない。要望をしっかり受け止める』と前向きな回答をいただいた」と明らかにし、「事前協議にも応じていただけるとのことなので、議連からも県執行部などに(誘致を)働きかけていきたい」と話した。