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静岡県認定の「食の都仕事人」が味覚の授業 12小学校にパティシエら

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静岡県認定の「食の都仕事人」が味覚の授業 12小学校にパティシエら

 味覚が形成される幼少期に味の基本をしっかり覚えてもらおうと、県は今年度から県内の料理人らを小学校に派遣して行う「味覚の授業」を始めた。小学生に味の基本である甘み、苦み、塩味、酸味、うまみを教えるのが狙いで、17日から始まった「味覚の一週間」の期間中、県が「食の都仕事人」に認定した料理人やパティシエら18人が県内12の小学校を訪れ、ユニークな授業を展開する。

 「チョコレートはかまずに少しずつなめると苦みが感じられる」「果汁入りグミは鼻をつまんで食べると味が分からなくなる」

 17日に静岡市葵区の市立駒形小学校で行われた「味覚の授業」。イタリアンレストラン「ダ・イケダ」(同市清水区)を経営する池田光寿シェフ(39)からお菓子などの食材について説明を受けた後、子供たちは実際に匂いをかいだり口に含んだりして食材の味や香り、食感の違いを確かめていった。

 机の上に並べられたチョコレートなどの素材を前に、子供たちは終始笑顔。池田シェフは「おいしいとは、舌だけでなく全身で感じること。食事中はテレビを見たりゲームをしたりせず、集中して食べた方がおいしくなるよ」とアドバイスを送り、この日の授業を締めくくった。

 東京医科歯科大の研究グループが平成26年に公表した調査結果によると、酸味、塩味、甘み、苦みのいずれかを認識できない小学1~3年生の児童は3割以上。本県は海と山の豊富な食材を生かした「食の都」づくりを標榜(ひょうぼう)しており、子供たちの味覚を改善しようと同授業の実施に乗り出した。

 講師は県内産の食材を積極的に活用している点などが評価され、県から表彰を受けた「食の都仕事人」が務める。この日行われた授業には学校給食センターの職員や保護者が見学に訪れるなど注目度も高く、県マーケティング課では「予想以上の反響があったので、来年度は授業数を増やす方向で継続したい」と話している。