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指定廃棄物総量半減も処理方針維持 環境省、保管場所集約の意向 栃木

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指定廃棄物総量半減も処理方針維持 環境省、保管場所集約の意向 栃木

 東京電力福島第1原発事故で発生した指定廃棄物(1キロ当たり8千ベクレル超)の処理に関し、環境省による市町長との会議が17日、宇都宮市昭和の県公館で開かれ、伊藤忠彦環境副大臣は指定廃棄物の再測定結果を報告し、今後の処理方針を説明した。指定廃棄物の推計総量は半分以下に減ったが、同省はこれまでの長期管理施設による処理方針は変えず、8千ベクレル以下の指定解除可能な廃棄物の既存施設での通常処理や、保管場所をできるだけ集約したい考えを示した。

 環境省の説明では、再測定結果を基に、放射能濃度の自然減衰を考慮すると、県内160カ所の保管所にあった指定申請時の総量1万3533トンは、10月1日現在で5200~6500トン程度に減少したと推計されるとした。

 指定申請時の総量のうち、焼却灰や下水汚泥など公共施設19カ所で保管する5396トンは3070トンに、農家など141カ所で保管する稲わらや牧草などの農業系8137トンは2100~3400トン程度に減少したと推計している。

 再測定結果の報告後、環境省は、宮城県や千葉県など他県の指定廃棄物保管の現状と比較し、県内では減衰後も保管量が圧倒的に多く、長期管理施設による集約処理が欠かせないとして、引き続き塩谷町の国有林を選定した施設候補地の詳細調査実施に向けて町と出席市町長、県の理解と協力を求めた。

 出席市町長からは「8千ベクレルを下回った廃棄物の処理に国が責任を持ってほしい」という要望や「市町により指定を解除したり、しなかったりして対応の違いが出るのは避けたい」などの意見が出た。

 これに対し、環境省側は「指定解除は地元市町の要望がなければしない。ただ8千ベクレルを切っていれば、燃やして減量化するなど通常の処理に乗せることはできる」と説明したが、「今ここでは、8千ベクレルを切ったものを国がどうするときっぱりは言えない」と述べるにとどまった。