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雪舟・世阿弥・珠光…禅宗と中世の美ひもとく 奈良県立美術館で企画展

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雪舟・世阿弥・珠光…禅宗と中世の美ひもとく 奈良県立美術館で企画展

 禅宗に関係する中世の美を紹介する「禅(ZEN)関連企画展『雪舟・世阿弥・珠光…中世の美と伝統の広がり』」が、奈良市の県立美術館で開催されている。達磨大師像や水墨画、能面、茶碗など前・後期であわせて88件を展示。奈良ゆかりで能楽を大成した猿楽(さるがく)師、世阿弥(ぜあみ)や茶の湯の祖とされる珠光を通じ奈良の中世文化に目を向ける機会となりそうだ。11月27日まで。

 禅宗のうち臨済宗の祖、臨済義玄禅師の1150回忌に今年が当たることから禅宗と中世文化に焦点を当て、禅僧で水墨画家の雪舟や世阿弥、珠光らに関連する品を展示することにした。

 展示品のうち、達磨寺(奈良県王寺町)の達磨大師坐像(重要文化財)は像高87センチの木造彩色で、室町時代の名品。水墨画では伝周文筆の「水色巒光(すいしょくらんこう)図」(国宝、室町時代、後期展示)や伝雪舟筆の「秋冬山水図屏風」(室町時代)などを展示。茶の湯関係では、珠光が修行したという称名寺(奈良市)の「珠光青磁茶碗」(南宋~元時代)などがある。

 また能楽では、禅宗の信徒だった世阿弥を紹介し、宝山寺(生駒市)の「世阿弥自筆能本 江口」(重要文化財、室町時代)や世阿弥が禅を学んだという補巌(ふがん)寺(田原本町)の納帳などを展示。談山神社(桜井市)から寄託されている能面なども多く並ぶ。

 県立美術館では「奈良は古代のイメージが強いが、古代、中世、近世と重層的な魅力がある。奈良が中世文化に深く関わってきたことを知っていただきたい」としている。

 前期は11月5日まで、後期は11月6日~27日。11月14日、21日は休館。観覧料は一般400円、大学・高校生250円、中学・小学生150円。問い合わせは県立美術館(電)0742・23・3968。