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漆器・服飾・日本酒のビンなど186点 堂本印象の意外な作品紹介 京都

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漆器・服飾・日本酒のビンなど186点 堂本印象の意外な作品紹介 京都

 京都生まれの日本画家・堂本印象(1891~1975年)の意外な制作プロフィルを紹介した特別展「天才!!印象ワールド」が、府立堂本印象美術館(京都市北区平野上柳町)で開催されている。本業の日本画以外にも、漆器、服飾、日本酒のビン、人形など展示された186点の作品の数々は、ありとあらゆるジャンルをこなした印象の豊かな才能の一端をみせてくれる。

 印象生誕125年を記念した展覧会。リニューアル工事のため年内いっぱいで一時休館する前に、印象の多彩な活動の軌跡を紹介するのが狙いで、サブタイトルは「こんな世界があったのか!?」。

 明治24年、京都に生まれた印象は京都市立美術工芸学校を卒業後、西陣で図案描きに携わるも、画家を志して大正7年、京都市立絵画専門学校に入学した。初出品の「深草」が第1回帝展に入選。第6回展で「華厳」が帝国美術院賞を受賞するなど京都画壇で不動の地位を築く。

 また、昭和30年以降になると表現が抽象の世界へ入るなど、ありとあらゆるジャンルをこなすように。多彩な才能をフルに生かした作品は国内外の評価も高く、36年には文化勲章を受章している。

 今回の主な展示の中ではまず、きょうだい6人を油彩で描いた肖像画(19年)が目をひく。また、46年ごろに制作した、かつての日本酒メーカー・多聞酒造が発売した「デラックス多聞」のビンやラベルのデザインなども展示されている。

 さらに、日本画家になる以前の20代前半の印象が、歌舞伎や浄瑠璃を題材に作った人形▽兄・漆軒の作品に絵を施した漆器▽下絵を担当した3枚一組からなる吉野の山林王の婚礼衣装▽縄目紋の抽象表現がすばらしい銀製茶釜-なども。

 このほか、期間中、多彩なイベントも用意した。11月13日と12月4日は学芸員らによる講演会▽10月23日、11月12日、12月11日はギャラリーツアー(いずれも午後2時から)▽10月30日、11月27日、12月25日にはロビーコンサート(午後1時半、2時半の各日2回)-が催される。

 会期は12月25日まで。休館日は月曜日。入館料は一般500円▽高校・大学生400円▽小・中学生200円。問い合わせは同館((電)075・463・0007)へ。

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 府立堂本印象美術館は来年1月からリニューアル工事で休館し、オープンは平成30年春の予定。