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古河出身のアニメーター・浅野恭司さんに聞く 意気込んだ「進撃の巨人」 茨城

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古河出身のアニメーター・浅野恭司さんに聞く 意気込んだ「進撃の巨人」 茨城

 ■25日まで原画展開催

 テレビアニメ「進撃の巨人」のキャラクターデザインなどで知られる古河市出身のアニメーター、浅野恭司さん(41)と、浅野さんが所属するアニメ制作会社「WIT STUDIO」による原画展が、古河歴史博物館と古河街角美術館(いずれも同市中央町)で、25日まで開催している。世界が注目する日本アニメ界の第一線で活躍する浅野さんに、アニメ制作や地元への思いを聞いた。(聞き手 上村茉由)

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 --古河市ではどのような少年時代を過ごしたのですか

 「特にやんちゃでもなく、普通です。でも思い返すと、幼少期から絵を描いていました。『ドラゴンボール』や『キャプテン翼』『ドラえもん』などの作品のキャラクターを描くと、周囲がわいわい言ってくれるので、それがうれしくて描きまくっていたなあ。小学校のときは学級新聞や運動会の旗にも絵を描いていました」

 --アニメーターを志したのはいつ頃ですか

 「高校3年生の進路を決めるときです。それまでも何となく、絵を描く仕事ができたらなあとは思っていましたが、アニメーターという職業を知って、本格的に学校に行こうかと。古河から東京・代々木にあった代々木アニメーション学院(現在は東京都千代田区三崎町)まで通いました」

 --原画展は平成25年から始めて4回目。地元古河市で原画展を開催することになった経緯は

 「今の会社に移ってから、市文化協会のマスコットキャラクター募集があって、母親が『描いてみたら』というので何枚か描いて送ったんです。そのとき市文化協会の人から『今度一緒に何かやりましょう』という手紙をもらいました。手紙を会社に持ち帰ったところ、原画展ならできるかなという話になったんです。市内を見ていってくれる人もいるみたいで、市の観光振興になっていればありがたいです」

 --これまで携わった作品で、最も印象深いものは

 「『進撃の巨人』。原作が人気漫画で、『WIT STUDIO』初のテレビ作品でした。キャラクターデザインをすることになって、何とかヒットさせよう、手は抜けないぞという意気込みで挑んだ作品です。ありがたいことにヒットして話題になってくれて…。振り返ってみると、ああ、すごい作品だったんだなあと思いますね」

 --キャラクターデザインとは、どういう役割なんですか

 「(『進撃の巨人』でいうと)漫画原作者の諫山創(いさやまはじめ)さんの絵から大きくはいじれません。原作の雰囲気は継承しつつ、アニメの監督の要望にも沿いつつ、良い落としどころでキャラクターをアニメ向きに仕上げるというのが役割かな」

 --何が浅野さんのモチベーションになっているのですか

 「(総作画監督をしていて)どうしても時間がなくて、自分がチェックできなかった絵が多少出てくることもあります。それが自分としては悔しい。できることなら全カット、作画のクオリティーを安定させたまま、放送までもっていきたいです」

 --今後やってみたいことはありますか

 「一から作品を作っていくメンバーになりたい。キャラクターデザインのみではなく、作品自体を一から企画、提案するメンバーに」

 --原画展の見どころをお願いします

 「ついこの間、6月までテレビで放映されていた『甲鉄城のカバネリ』を筆頭に、過去作品の原画もいっぱいあるので、ぜひ楽しんでほしい。『進撃の巨人』Season2の放映も来年春に控えているので、勢いにつながればいいなと思います」

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【プロフィル】浅野恭司

 あさの・きょうじ 昭和50年7月生まれ。古河市出身。県立総和高、代々木アニメーション学院卒。アニメ制作会社「Production I.G」を経て、平成24年「WIT STUDIO」を立ち上げる。テレビアニメ「進撃の巨人」(25年)のキャラクターデザインと総作画監督、「甲鉄城のカバネリ」(28年)の総作画監督などとして知られる。27年から古河大使を務めている。