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視覚障害者が木製千羽鶴を製作 栗東市立図書館で展示 滋賀

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視覚障害者が木製千羽鶴を製作 栗東市立図書館で展示 滋賀

 視覚障害のある滋賀県栗東市川辺の佐志原誠一さん(84)がつくった木の千羽鶴が、市立図書館(同市小野)の入り口ロビーで展示されている。大きさ約4センチ、木を削ってつくりあげた精細な鶴が話題を呼んでいる。

 佐志原さんは小学生の頃に弱視になり現在右目は失明、左目はほぼ見えない。また、約40年前の交通事故の影響で右腕が上がらず、左腕はヘルペスで痛みがある。だが「人生は楽しまないと損。できないと決めつけず自分にできることをしよう」と、陶器メーカーを退職後、ものづくりの経験を生かして木工品の製作を始めた。

 自宅の車庫を工房に、たんすやベンチをつくったり、市内の小学校のウサギ小屋をボランティアで手がけたりした。

 作業の際に出る木の端材を役立てようと、鶴を作り始めた。手の感覚だけを頼りに1日約10個、約3カ月かけて千羽が完成。市の広報誌がとりあげたところ「作品をみたい」との声が多く寄せられ、同図書館で展示することになった。

 佐志原さんは「目が不自由でも病気を持っていてもできないじゃなくてやってみようという気持ちが大事。この鶴を見た人が勇気づけられたらうれしい」と話す。同市手原の主婦、前田ミトエさん(74)は「こんな細かい作業ができるのはすごい。長年の努力が見える気がした」と話した。

 展示は30日まで(22、26、27日は休館)。問い合わせは同図書館(電)077・553・5700。