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不適正表示問題 埼玉県、越生町三セクを文書指導 専務「町のPRのため」

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不適正表示問題 埼玉県、越生町三セクを文書指導 専務「町のPRのため」

 越生町の第三セクター「越生特産物加工研究所」の商品ラベル不適正表示問題で、県は21日、同社が「越生町特産の完熟梅」などと表示した4品目の原材料が越生産ではなく他県産だったとして、景品表示法と食品表示法に基づき、同日付で文書による行政指導を行い、是正を指示した。不適正表示を主導した同社の岡本文一専務は県の調査に「越生をPRするためだった」と説明したという。(川畑仁志)

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 県は産地を誤認させる表示があった4品目のほか、原材料の表示順を誤るなどした16品目についても食品表示法の文書指導の対象としている。計20品目の表示是正について、10月21日までに対応状況を文書で提出するよう求めた。

 県によると、4品目は、「完熟梅ドリンク」▽あめの「梅玉」▽「ゆずこしょう」▽「梅酢」。商品ラベルに「越生梅林の梅肉エキス」「越生の柚子(ゆず)皮をすりつぶし」などと表示していたが、県が同社への聞き取りや製造元からの書面を調査した結果、梅酢に越生産が10%程度含まれていただけで、梅玉はほぼ和歌山県産、梅ドリンクとゆずこしょうはそれぞれ越生産を使用せず、群馬県産と大分県産だった。

 越生産以外の原材料を使用しているにもかかわらず、ラベルに同町マスコット「うめりん」のイラストを掲載し、「梅の里おごせ」と表示した商品についても適切な表示をするよう口頭指導した。

 岡本専務が平成26年以降、経営改善の一環で商品ラベルを不適正な表示に変更。4商品は現在、販売を中止しているが、計約2千万円を売り上げた可能性があるという。岡本専務は県側に「法律などは考えずにラベルを作成した」と説明、両法の規定を認識していなかったという。

 同社社長の新井雄啓越生町長は県の調査に「商品や細かいことには関わってこなかった」と説明。同日、「指導内容を真摯(しんし)に受け止め、役員や従業員に周知徹底する。消費者の信頼を取り戻せるよう、努力する」とのコメントを出した。

 県は同日、同社が販売する梅ようかんや梅干しなど延べ15品目の「彩の国優良ブランド品」「県ふるさと認証食品」の認定を取り消した。同社側から取り下げ申請があったためという。