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古墳時代中期の石棺の蓋確認 東かがわ市湊の丘陵地 香川

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古墳時代中期の石棺の蓋確認 東かがわ市湊の丘陵地 香川

 香川県東かがわ市湊の丘陵地から、古墳時代中期(4世紀後半から5世紀初め)のものとみられる石棺の蓋(ふた)がほぼ完全な形で見つかり、市教委が発表した。丘陵地が全長90メートル級の前方後円墳だった可能性が高く、「岡前地(おかまえち)神社古墳」と名付けられた。

 古墳時代前期の石をくり抜いて作る刳抜(くりぬき)式石棺と、中期以降に見られる6枚の石を組み合わせた長持(ながもち)式石棺の両方の特徴を持つ石棺の蓋が確認されたのは県内では初めて。

 確認された石棺の蓋は、長さが183センチ、幅は長辺90センチ、短辺76センチ、高さ50センチの屋根型。長持式石棺の特徴とされる運ぶ際に縄をかける突起が両側面に2カ所ずつあった。同県さぬき市津田町の凝灰岩「火山(ひやま)石」が使われていた。石棺本体はなく、蓋の下に板石が敷かれていることから、蓋は埋め戻されたとみられる。

 これまで香川県では、4世紀に他の地域に先駆けて刳抜式石棺が作られていたと考えられていたが、その後は石棺作りは終わったとされていた。

 市教委は「長持式石棺の初期段階とみられ、日本の石棺研究において重要な資料となる可能性が出てきた」としている。

 石棺の周辺からは武器を模した形象埴輪(はにわ)の一部と人骨の破片(顎(あご)、背骨など)4点、墳丘の側面からは円筒埴輪が出土した。埴輪片は石棺と同時期の古墳時代中期のものとみられる。

 古墳は丘陵地の規模・形状や測量調査の結果などから、全長90メートル級の前方後円墳の可能性が高いとみられており、豪族など権力を持った人物の墓の可能性があるという。市教委は今後も調査を続ける。

 現地説明会は25日午前10時から。集合場所は現地近くの向良神社。問い合わせは市教委生涯学習課(電)0879・26・1238。