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ドローン災害調査に 滋賀県、組織的運用 操縦者を育成

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ドローン災害調査に 滋賀県、組織的運用 操縦者を育成

 災害時の初期調査に役立てようと、県は今年度からドローンの運用ルールを整備し、操縦者の育成に乗り出した。県によると、ドローンのこうした本格的な組織運用は全国的にも珍しいという。通常、立ち入りが困難な場所でも上空から撮影できる特性を生かし、災害状況の早期把握のほか、インフラ点検や事業予定地の調査など、多岐にわたる用途での活用を目指す。

 近年各地でドローンが災害時の調査に活用されていることから、県は昨年度1台(約60万円)を試験的に導入。同年7月の台風11号の際は土砂崩れの被害にあった県道西浅井マキノ線(高島市)を上空から撮影した。地上からの撮影に比べ、被害状況を詳細に把握できたという。

 これまで上空から被害状況を撮影する場合、防災ヘリを出動させる必要があったが、ドローンの活用で費用や時間の削減につながるという。県は150回以上のフライトを重ねて有効性を確認し、今年度から追加導入することを決めた。

 本格運用にあたり、県は操縦する職員に対し独自のライセンス試験を実施。講習を受けて筆記試験と実技試験に合格すればライセンスが与えられる。「S」「A」「B」の3ランクがあり、実技の時間に応じてランクが上がる。さらに、利用・管理マニュアルも作成し、操縦する職員に「本体やプロペラにゆがみや傷がないか」「雨天や目視が効かない天候でないか」「モーターに異音がないか」などの項目を設けたチェックシートの提出などを義務づけた。

 現在、県は「びわコプター」と名付けたドローン5機を県監理課や県内の土木事務所に配備。計63人が試験に合格しており、使用する際は、機体操作とカメラ操作、見張り員の3人1組で出動する。

 同課の担当者は「災害時にはまず情報をつかむことが必要。ドローンを使うことで一刻も早い復旧作業につなげていきたい」と話す。また、機動力のあるドローンの特性を利用し、災害時以外にも、道路工事などを行う際の事業予定地の調査や河川の状況などのインフラ点検にも役立てていく方針だ。