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基準地価 工業地2.8%上昇、全国2位 物流拠点、京葉地域で需要拡大 千葉

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基準地価 工業地2.8%上昇、全国2位 物流拠点、京葉地域で需要拡大 千葉

 県は20日、土地取引の指標となる県内の平成28年基準地価調査結果(7月1日時点)を発表した。景気の堅調な回復を背景に、住宅地や商業地、工業地の全用途の平均変動率は0・2%で、前年(0・2%)に引き続き2年連続の上昇となった。特に工業地の変動率は2・8%と大きく上昇し、沖縄に次ぐ全国2位を記録。地点別では「船橋市西浦2丁目」が全国2位の17・4%、「市川市高谷新町」が同3位の15・8%となり、物流拠点として京葉地域の需要が高い傾向が続いている。

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 県によると、継続的に調査している810地点(林地を除く)のうち241地点が上昇となり、307地点が横ばい、262地点で下落した。市区町村別の全用途の平均価格順位(1平方メートル当たり)は、浦安市が31万1千円でトップ。市川市29万4200円▽千葉市中央区20万2500円▽船橋市18万8200円-が続いた。

 住宅地の平均変動率は0・0%で、2年連続で横ばいとなった。近年上昇傾向が続く東京湾アクアラインの結節部分付近の木更津市が2・8%(前年は3・6%)、君津市は2・4%(同3・2%)で、いずれも伸びは鈍化したものの県内市区町村の1、2位を占めた。

 商業地の平均変動率は前年の0・5%から0・8%に広がった。市区町村別では、成田富里徳洲会病院や大型商業施設が開設した影響などで、富里市が7・3%(前年は3・8%)と大きく上昇して県内トップに。隣接する成田市もJR成田駅前の再整備事業などで4・1%(同0・4%)となり、3位に入った。2位は新鎌ケ谷駅前の開発が進む鎌ケ谷市の6・0%(同6・4%)で、3年連続で6%台を記録している。一方で、高齢化や人口減少が続く栄町はマイナス5・0%(同0・7%)と大きく下落。「栄町安食台2丁目」はマイナス5・0%(同マイナス0・7%)で、東京圏(東京、千葉、埼玉、神奈川)でワースト1位の変動率となった。

 地点別の価格(1平方メートル当たり)では、JR千葉駅東口近くの「千葉市中央区富士見2丁目」が157万円で4年連続1位となったが、駅前の千葉三越は来年3月の閉店が決定。県用地課の担当者は「同駅周辺は千葉三越や千葉パルコの撤退といったマイナス要素と、駅ビルの開業や周辺の区画整備などのプラス要素があり、今後はバランスが変わる可能性がある」としている。

 工業地も東京湾沿岸部の船橋、市川、浦安の3市を中心に物流関係施設の用地需要が高い傾向が続き、平均変動率は2・8%(前年は2・6%)。27年に新規基準値として設定された内陸部の柏市が7・1%と伸びており、物流拠点としての需要が内陸部にも広がりを見せている。県地価調査鑑定評価員の佐藤元彦代表幹事は「物流拠点には底堅い需要があり、今後、外環道(東京外かく環状道路)が完成すれば、松戸や流山にも波及する」との見通しを示した。

 地価調査は国土利用計画法に基づき実施。県内の対象地域は59市区町村の計832地点で、国の地価公示と合わせて土地取引価格の指標とされる。