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仙台駅東口の地価上昇 利便性向上、“駅裏”が存在感

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仙台駅東口の地価上昇 利便性向上、“駅裏”が存在感

 JR仙台駅の「裏側」と言われてきた駅東口の地価が上昇を続けている。商業地の上昇率トップは3年連続で駅東口にある「仙台市宮城野区榴岡(つつじがおか)1-2-1」で、前年より5・1ポイント高い17・9%の上昇となった。仙台駅といえば、繁華街や企業のオフィスが集積する西口が幅を利かせてきたが、駅前の再開発や東京からの企業進出などもあって、東口の存在感が急上昇している。

 仙台駅東口の地価上昇の要因の一つが、今年3月に開通した仙台駅2階の「東西自由通路」だ。通路沿いには新しい駅ビル「エスパル仙台東館」もオープンし、仙台駅の利便性が抜群に向上した。これによって駅東西の行き来が格段に便利になり、人の流れは大きく変わった。仙台商工会議所などが行った市中心部の歩行者通行量の調査結果によると、日曜日(5月29日)の東西自由通路の通行量は平成26年比46・8%増の6万2687人と大幅に増加した。

 不動産鑑定士の千葉和俊氏は「これまで駅の東西に格差があったが、自由通路の開通で東口に商業施設が新設されて底上げされ、東西の地価の差が縮まってきている」と分析する。

 東京圏などと同様に、投資目的の物件が仙台市中心部でも高騰しているが、最近は地価が比較的高い西口よりも割安感のある東口に注目が集まっているとみられる。オフィス仲介大手「三幸エステート」の調査によると、西口ではオフィスの空室率が横ばいなのに対し、東口は移転や新規開発の需要で0・5ポイント低下するなど、東口のオフィス需要も高まっている。

 千葉氏は「東京から進出する企業は仙台駅周辺にステータスを感じており、これが東口の地価上昇にも影響している」と話す。

 昨年12月開業の仙台市地下鉄東西線の効果もある。若林区や宮城野区といった仙台駅東側の住宅地の地価は軒並み上昇。東西線連坊駅近くの「若林区裏柴田町29-5」は11・7%上昇し、県内の住宅地で上昇率トップだった。さまざまな要因が絡み合い、東口の地価上昇はしばらく続きそうだ。(大渡美咲)