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無電柱化 全国初の新工法 見附市、今秋着手 15%コスト削減 新潟

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無電柱化 全国初の新工法 見附市、今秋着手 15%コスト削減 新潟

 見附市は今秋、柳橋町の市有地4・5ヘクタールに造成している分譲住宅地「ウエルネスタウンみつけ」で無電柱化の工事に着手する。電線を地中に埋める深さの基準が国の規制緩和で従来の半分以下に変更されたことを受け、新たな工法を全国で初めて採用する。新工法では15%程度のコスト削減が見込まれており、全国への普及に向けた先進的なモデル事業になりそうだ。

 国土交通省北陸地方整備局によると、交通量が少ない生活道路の場合、地中化する電線は路面から80センチの深さに埋める必要があったものの、今年4月に基準が緩和され、最も浅いケースで35センチで済むようになった。一緒に埋設する通信ケーブルとどれだけ間隔を置くかを定めた基準も、今後緩和される方向という。

 ウエルネスタウンの無電柱化で、電線を地中に埋める溝の総延長は1280メートル。このうち約200メートルで新工法を採用し、高さ約20センチ、長さ約2メートルのコンクリート製の小型ボックスを歩道の下に縦に並べて埋め、電線と通信ケーブルを収納する。その他の部分は地中管に電線を通して埋める従来の工法で整備する。

 見附市の試算では、電線を深く埋める従来工法では約2億1千万円かかる一方、新工法は約1億8千万円に抑えられるという。

 同市は埋設工事の技術支援を受ける北陸地方整備局長岡国道事務所や、東北電力、NTTのグループ企業と共同で3月に、三条市の国道沿いで新工法を検証。ほぼ問題なく電線を地中化できることを確認した。

 ウエルネスタウンみつけは、JR見附駅西口から約700メートルにあり、一戸建て住宅向け74区画、集合住宅向け1区画を整備。今春に造成を始め、来秋の分譲開始を目指して住宅メーカーに売り込みを始めている。無電柱化を含めた造成の総事業費は約20億円。このうち7億円程度は国の補助金で賄う計画という。

 同市は、無電柱化によって大規模災害時に電柱の倒壊を避けられるほか、歩行路の安全・快適性が高まり、美しい景観を得られる効果があるとしている。

 省エネ住宅や緑地といった環境面とともに、住むだけで健康で幸せになる「健幸」な街づくりを同市は目指しており、市の都市政策室の担当者は「ウエルネスタウンみつけを自然と歩きたくなる住宅街に育て、市内に定住する人の増加につなげたい」としている。