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30年以上放置の多賀SLで再び町おこし 町民から活用策募る 滋賀

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30年以上放置の多賀SLで再び町おこし 町民から活用策募る 滋賀

 SL(蒸気機関車)で再び町おこしを-。多賀町敏満寺の「多賀SLパーク」跡地に30年以上放置されたままのSL車両を活用しようと、地域住民らが活動を始めた。町などとともに多賀SLアクション実行委員会を立ち上げ、活用策の検討を本格化。11日には同パーク跡地で写真展やトークイベントを開催し、町民から活用策を募る。

 同パークは、町が主導して運営業者を募り昭和51年、SLをテーマとした関西初のレジャー施設として開園。目玉のSLには客車をつなぎ、宿泊もできた。レストランも併設され、開園当初は関西初の「SLパーク」として親子連れらでにぎわったものの、次第に客足が遠のき、わずか数年で閉園。レストランや客車は解体されたが、SLのみが残っている。

 SLはD51型で、昭和19年8月の製造。常磐線や北海道内の各線で運行され、引退する51年まで約200万キロを走行した。実行委などによると、戦時中につくられ、現存しているD51型はほとんどなく、貴重な1台という。

 だが、30年以上野ざらしとなっていることで車体はさびだらけ。落書きもされている。また、車体の番号を表す「D511149」と書かれたプレート4枚のうち、残っているのは1枚のみ。3枚は盗まれた可能性が高いという。

 同町などは昨年から、SLを修復して町づくりに活用する方法を検討。だが、具体的な活用方法は決まっておらず、実行委の中川信子さんは「このままだと処分される可能性もある」と話す。SLを知ってもらい、活用方法について広く意見を集めようと、イベントを企画した。

 当日は鉄道ジャーナリストの池口英司さん、奈良市の元興寺文化財研究所副所長でSLファンでもある狭川真一さんらが、SLの魅力を語る。また、同車両の現役時代の写真や、同パークの営業時を記録した写真などの展示会も行う。中川さんは「専門家にみてもらったところ、修復すれば走行できる可能性があることも分かった。イベントを通じてさまざまな意見を聴きたい」と話している。

 展示会での写真の募集も行っている。イベント内容などの問い合わせは中川さん(電)090・8791・4470。