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「ユネスコエコパーク」登録へ本格始動 秩父多摩甲斐国立公園地域

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「ユネスコエコパーク」登録へ本格始動 秩父多摩甲斐国立公園地域

 本県と埼玉、長野の3県は「秩父多摩甲斐国立公園」を中心とした地域を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「エコパーク」に登録することを目指す協議会を5月29日、発足することになった。3県と10市町村が設立するもので、「甲武信(こぶし) 水の森ユネスコエコパーク」(仮称)の実現に向け、機運を高める。登録まで数年かかりそうだ。

 協議会には、事務局を務める本県のほか、甲府市、山梨市、北杜市、甲斐市、甲州市、小菅村、丹波山村と、埼玉県秩父市と小鹿野町、長野県川上村が参加する。埼玉、長野両県はオブザーバー参加となる。

 エコパークとは、ユネスコが認定する「生物圏保存地域」のことで、生態系の保存と持続可能な利活用を目的としている。県などが申請するエリアは、秩父多摩甲斐公立公園の西側を中心とした地域と、その周辺部となる見込み。登録されると、生態系保全を前提として観光客を増やすなど、地域活性化も期待できる。

 県みどり自然課によると「エリアのコンセプトは水を育む森の豊かさ」。エリア内は笛吹川、信濃川などの水源で3県にまたがる甲武信ケ岳をはじめ、昇仙峡、西沢渓谷などの自然環境や、そこに生息する動植物などの豊かな生態系がある。

 申請に向けて、ユネスコの規定に基づき、エリア内を「核心」「緩衝」「移行」の3つの地域に分類していく。

 エリアの中心部は、開発規制などで生態系が長期的に保全される「核心地域」。その周辺に、環境教育やエコツーリズムなどで利用する「緩衝地域」と、居住可能で地域活性化が図れる「移行地域」を設定。10市町村が生態系調査などを実施して決める。

 4月現在、国内のエコパークは南アルプス、志賀高原、白山、屋久島など7地域。世界では120カ国、669地域が登録されている。

 5月29日の設立協議会では、登録に向けた事業計画や予算を協議する。後藤斎知事は「できるだけ早い登録に向けて積極的に取り組んでいきたい」と話している。