産経ニュース

“幻”の川柳色紙集ずらり 神戸文学館で「現代川柳百人一句集」展

地方 地方

記事詳細

更新


“幻”の川柳色紙集ずらり 神戸文学館で「現代川柳百人一句集」展

川柳作家が自筆でしたしめた色紙を紹介する展示会=神戸市灘区 川柳作家が自筆でしたしめた色紙を紹介する展示会=神戸市灘区

 昭和56年に全国100人の川柳作家が自選の1句を自筆し、関係者だけに配布されたため“幻”と呼ばれた色紙集「現代川柳百人一句集」の展示会が、神戸市灘区の神戸文学館で開かれている。当時の新進気鋭の作家や活躍中の川柳人らの作品が勢ぞろいしており、提供した神戸市の川柳人、芳賀博子さん(54)は「この句集が公開されるのは初めてではないか。多くの人に見てもらいたい」と話す。13日まで。

 芳賀さんによると、句集は、現・全日本川柳協会理事長の大野風柳さんが呼びかけて制作。当時は、戦後の川柳界をリードした「川柳六大家」が相次いでこの世を去った節目の時代で、「川柳界を活気づけようと、次代を担う100人が選ばれた」(芳賀さん)。

 制作された句集約500セットは、作品を寄せた作家や関係者だけに配られため、“幻”となった。しかし、昨夏、句集に作品を寄せており、交流があった作家から、芳賀さんが譲り受け、公開を決めたという。

 会場では、作家の自筆の1句に、三彩(さんさい)彫漆の名手とされた2代目小野為郎さんが水彩画を添えた色紙(縦19センチ、横14センチ)100点などを展示。神戸を拠点に活躍し、昭和62年の句集「有夫恋(ゆうふれん)」で飛躍を遂げた作家、時実新子さんの作品などがある。芳賀さんは「川柳は人を詠み、心を詠む。並べるとその時代のエネルギーを感じる」と話す。

 入場無料。開館は平日が午前10時~午後6時、土・日曜日と祝日が午前9時~午後5時。水曜休館。問い合わせは同館(電)078・882・2028。