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山梨市とメーカー協定 災害時、電源持ち運び

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山梨市とメーカー協定 災害時、電源持ち運び

 金属加工メーカーの佐藤電機製作所(東京都三鷹市)は、山梨工場(山梨市中村)に増設した太陽光パネルで発電した電気を、リチウムイオンと鉛蓄電池を組み合わせた国内初という「ハイブリッド型バッテリー」に蓄電。災害時にバッテリーを手で持ち運び、防災拠点の緊急電源にも活用できるシステムを構築した。同工場と市は26日、災害時の電力供給に関する協定を結んだ。

 同工場は、電力コスト削減のため建屋の屋根で稼働中の太陽光発電パネル430枚に、200枚を追加した。

 増設分で発電した電気の一部を、156台のバッテリーに充電し、太陽光発電ができない雨天時などの工場用電源に利用。地震などの災害時には、緊急電源に活用されるという。

 バッテリーは、重量28キログラムと60キログラムの2種。1台の電気の供給量は、人が容易に持ち運びできる軽量タイプの場合、20ワットの照明2台を10時間点灯できる。

 市によると、災害時の小型バッテリーの供給先は、重要度の高い本庁舎、牧丘支所、三富支所のほか、市内の各中学校とし、同工場から軽トラックなどで搬送する。

 同日、協定に調印した望月清賢市長は「市民の安全、安心の面で大いに助かります」と謝意を表した。佐藤喜行社長は「電気使用量のカット、工場と地域の災害時対応などの効果を期待しています」と述べた。

 国内初というハイブリッド型バッテリーは、米国メーカーが開発した。発電した電気は、リチウム電池を経由して鉛蓄電池にため、電源周波数を変換するインバーター制御で、家庭用電源として供給する。

 山梨市の災害活用でも、持ち運んだ拠点で、バッテリーにインバーター制御器をつなぎ使用する。設備投資額は4800万円で、2分の1を国が補助する。