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「2台目の車」に超小型EV 来年2月末まで上里で実証実験

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「2台目の車」に超小型EV 来年2月末まで上里で実証実験

 省エネルギーで、地域の手軽な移動の足になると期待される電気自動車(EV)を活用した「超小型モビリティ」実証実験が11月30日、上里町で始まった。来年2月末まで3カ月間、住民が実際に日常生活で使用し、航続性能や利用実態などを探り、一家に2台目の自家用車として普及が見込めるか検証する。(石井豊)

 町などによると、超小型モビリティ実証実験はさいたま市など各地で、カーシェアリングや観光などを視野に行われている。農村部の同町の場合、平坦な土地で駐車スペースの広い家が多く、一家にとり2台目、3台目の足になることを期待。高齢者や子育て世代らが集落間の拠点を結ぶ手軽な交通手段、農地への行き来や買い物など身近な日常生活での利用を想定する。

 実証実験は町や町内のベンチャー企業「HTM-Japan」(大村広司社長)、学識経験者らでつくる推進協議会が計画を策定。国土交通省から実車走行実験の認定を受け、公道で実施する。

 車両はHTM社の電気自動車「こむぎっちカー」6台を使用する。全長約2・23メートル、全幅約1・21メートルで、最高速度は50キロ。モーター2個が後輪ホイール内にある。運転席と助手席に並んで乗る2人乗りで、家庭用電源で8時間フル充電し、「燃費を抑えた運転」(HTM社)で、50~60キロの走行が可能とみている。

 実証実験は国道17号を除く同町内で走行が可能。1世帯に2週間無償で貸し出し、期間中に最多で36世帯の参加を見込んでいる。現在15世帯から申し込みがある。

 実証実験に参加する同町公民館活動推進員の横堀隆宣さん(63)は初めて「こむぎっちカー」に乗り込み、「加速はよくないが、音は静かで乗り心地はいい」と話し、毎日指導に訪れている各公民館への移動などに利用するという。

 同町まち整備環境課は「一家に1台乗るようになればマーケットが広がって単価も安くなり、日常生活の足として使いやすくなる。安全で新しい移動手段として地方創生、高齢者らの自立支援の可能性などを検証したい」と話している。