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海の街・横須賀に住みませんか 市がPR冊子や体験無料ツアー

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海の街・横須賀に住みませんか 市がPR冊子や体験無料ツアー

 横須賀に住んでみませんか-。深刻な人口減少や少子高齢化問題を抱える横須賀市が、定住者を増やすための施策に本腰を入れている。10月から横浜市や県央地域でPR冊子のポスティングを始めたほか、ユニークな空き家対策も。あの手この手で市外から人を呼び込もうと躍起だ。(古川有希)

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 ◆子育て世代に発信

 「海を感じる、日常へ。」というキャッチコピーと真っ青な海の表紙が印象的なのが、市や商工会議所などで構成される「横須賀“住”魅力発信プロジェクト実行委員会」が作成したPR冊子「横須賀魅力全集」の概要版(カラー50ページ)だ。

 実行委員会は約590万円をかけて概要版を26万部作成。相鉄線や京急線沿線の横浜、大和、海老名市など、横須賀市を転居先として検討する可能性が高いとみられる住民が住む地域で10月からポスティングを始めた。

 概要版では、最大の“売り”である「海を感じる暮らし」を前面に出し、「公園が多い」「首都圏へのアクセスもいい」など若い世代や子育て世代に向けた情報を発信している。

 ポスティングされた概要版を読んだ大和市の男性(40)は「横須賀は都心から遠い田舎だと思っていたが、そんなにアクセスは悪くないと分かった。海のある街はいいですね」と話す。

 ◆「不名誉」きっかけ

 横須賀市は、総務省の「住民基本台帳人口移動報告」で平成25年の転出超過数が全国ワーストワンだったという「不名誉」をきっかけに、定住政策を喫緊の課題として取り組んできた。市政策推進課の水野洋明さん(44)は「ほとんどの方は横須賀の善しあしを判断する以前に、そもそも存在を知らなかった」と危機感を隠さない。

 今年5月からは不定期で市外の人を対象にした「横須賀体感無料バスツアー」を開催。バーベキューや釜揚げしらす工場見学などを組み込む豪華ツアーだが、水野さんは「まず横須賀の良さを知ってもらい、実際に住んでもらえることになれば費用対効果は大きい」と話す。

 ◆学生に格安で提供

 一方、市北部の丘陵エリア、谷戸地域は坂や階段が多く、住民の高齢化に伴い空き家が年々増えていることから、市は同地区の空き家対策も強化している。

 県立保健福祉大(同市)などの学生に、同地域の空き家に月額自己負担1万円台の格安で住んでもらう代わりに、高齢者の買い物やごみ出しなどの支援をしてもらう事業や、高齢者が高台から平地に転居する際の引っ越し費用や空き家の解体費用の一部を助成したりして、同地域の住環境改善を支援する。