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業務の家庭との両立・効率化へ 長野県、テレワークの試行開始

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業務の家庭との両立・効率化へ 長野県、テレワークの試行開始

 ICT(情報通信技術)を活用し、業務効率化と職員による仕事の最適化を図る「スマート県庁」の一環として、県は3日、職員が自宅や近くの現地機関で仕事を行う「テレワーク」の試行を開始した。遠隔地に勤務する職員や子育て・介護などの事情を抱える職員が、より仕事に打ち込める環境づくりを進めるのが狙い。今年度末まで75人がテレワークによる勤務を行い、効果や課題を検証して来年度にも本格導入を図る計画だ。

 テレワークは「tele」(離れた場所)と「work」(働く)を合わせた造語。職員がセキュリティー対策を行った専用のパソコンを使って、自宅で勤務する「在宅勤務」と、佐久と松本、長野の3つの地方事務所に設けた専用スペースで執務する「サテライトオフィス勤務」の2つのタイプについて試行する。

 在宅勤務は20人、サテライトオフィスは55人が、試行期間中に業務の状況に応じて実施する予定だ。テレワークによる勤務を希望する職員の最も多い理由は、長い通勤時間の短縮で、次いで育児など家庭と仕事の両立・効率化が続く。県職員キャリア開発センターによると、職員の中には小海町から長野市内に、佐久市から安曇野市内に遠隔地通勤している職員もおり、テレワークによる通勤時間の短縮、解消に対する期待は大きい。

 ただ、使用できるパソコンの台数に限りがあるため、長期間のテレワークによる勤務はできない。また、平日5日間の勤務のうち1日は本来の職場で勤務が必要なほか、超過勤務は行わないのが原則で、情報管理の面から重要な資料は持ち帰ることができず、プリンターにも接続できないなどの制約もある。同センターは「資料をデジタル化するなどの工夫が必要だが、業務によっては本来の職場にいるのと変わらずに仕事に没頭できることが期待できる」としている。

 長野市の長野地方事務所に設置されたサテライトオフィスでは3日、佐久地方事務所地方政策課の職員2人が勤務した。2人は普段、いずれも長野市内にある自宅から自家用車で高速道路を使い、1時間半近くかけて通勤している。

 同課の徳武義幸課長補佐(46)は「すべてパソコンでできる仕事ならいいが、どうしても限定的な中での仕事になる部分もある。うまく使い分けることによって効率よく仕事できればいいと思う」。青木誠一郎主査(41)は「いつもは朝6時半には家を出るが、今日はゆっくりと家族と食事ができた。短縮できた時間を子供とゆっくり過ごしたい」と語った。