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奈良市ふるさと納税、3億円目標に返礼品の魅力アップ

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奈良市ふるさと納税、3億円目標に返礼品の魅力アップ

 寄付金額に応じて住民税や所得税が軽減される「ふるさと納税」で奈良市は今月1日から、寄付した人に贈る返礼品に、伝統工芸の一刀彫のひな人形や赤膚焼の茶碗など、20点を追加した。100万円を超える高額寄付者も想定、「伝統工芸品を通じて奈良を好きになってもらい、観光に来てもらう」(仲川げん市長)と、“一石二鳥”をねらう。

 同市では平成20年に「ふるさと納税」制度をスタート。だが、返礼品は「奈良の四季・仏像の写真7枚と手作りお手玉のセット」や「奈良産米『ひのひかり』と興福寺精進ふりかけのセット」など、高級牛肉やカニなど豪華商品を贈る他の自治体に比べると“地味”で、平成25年度は市への寄付はわずか32件、約210万円だった。

 一方、市民による市外への寄付は612件、約5500万円にも上り、実に約26倍。仲川市長は「大幅な“貿易赤字”のような状態。返礼品の魅力をアップしないと」と危機感を募らせていた。

 そこで、返礼品に奈良の伝統工芸品を追加。目玉の一つは同市中町の窯元「大塩昭山」の赤膚焼で、3万円以上寄付すると「ハローキティの湯呑み・茶碗セット」、100万円以上なら西大寺の「大茶盛り」でも使われる直径30センチの特大茶碗を贈る。5段飾りの奈良一刀彫のひな人形(限定10セット)なども用意され、都市部の高額所得者にアピールする品物をそろえた。奈良ホテルのペア宿泊券や観光バスのツアーチケットなど、市の観光振興にもつながる返礼品もある。

 ふるさと納税をめぐっては、今年度から税制が改正され、住民税の特例控除額が1割から2割に引き上げられたうえ、寄付先が5カ所以内なら確定申告も不要になり、より手軽になった。市納税課は「寄付の目標は3億円」と意気込んでいる。

 問い合わせは市納税課(電)0742・34・4727。