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朝鮮学校に補助金「政府方向性と異なる」 拉致問題関係者ら批判 千葉

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朝鮮学校に補助金「政府方向性と異なる」 拉致問題関係者ら批判 千葉

 千葉市が「千葉朝鮮初中級学校」(同市花見川区)に対し、3年ぶりに補助金を支給した。市の担当者は「適切に判断した結果だ」と主張するが、拉致被害者問題の関係者らからは「政府の方向性とも明らかに異なり、時代に逆行している」と批判する声も上がっている。

 市によると、この補助金の趣旨は「外国人学校」を対象にして、地域交流を通じた外国人児童・生徒の健全な育成を支援するものだが、同市内で対象となっているのは実質的に同校のみ。一部では「朝鮮学校への支給を前提とした制度だ」と指摘する声もある。

 また、市は、今回の支給決定には職員が両会場を訪れ、内容を確認したとしている。ただ、発表会では劇の内容や歌の歌詞が翻訳されてスクリーン上に映し出されていたものの、一部の歌詞などは映し出されていなかったという。

 市の担当者は「大部分は日本語に翻訳されており、それ以外の部分も学校側の『政治的なものではない』という言葉を信用した。すべての内容を理解できた方が良かったかもしれないが、できる範囲でチェックし、問題ないと判断した」と説明している。

 この決定に対し、拉致問題の早期解決に取り組んでいる「北朝鮮に拉致された日本人を救出する千葉の会(救う会千葉)」の中村実代表は「時代錯誤の判断。拉致被害者らのことを考えれば、このような暴挙は行えないはずだ」と厳しく批判。また、朝鮮学校への補助金支給に反対し、千葉朝鮮学園振興協議会を提訴したこともある市民団体代表の男性は「制度自体が問題だ」として、市を提訴することを視野に準備を進めている。

 北朝鮮問題に詳しい東京基督教大学の西岡力教授は「朝鮮学校は拉致問題という重大な人権侵害について『なかった』と教えている。そうした日常の教育内容に目をつぶり、一部の事業だけを切り取って補助金を支給することは国民感情として納得できない。そのような学校を公的資金で補助することは、拉致問題の早期解決を訴える日本の国際的な立場を弱めることにつながりかねない」と指摘している。