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宮城・石巻で展示施設移転オープン 震災の教訓、未来へつなぐ

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宮城・石巻で展示施設移転オープン 震災の教訓、未来へつなぐ

 東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた石巻市で、被災状況や復興に向けた動きなどを伝えてきた展示施設「つなぐ館」が市内の新たな施設に移転し、リニューアルオープンした。展示物を増やしており、市が運営する隣接の「復興まちづくり情報交流館」とともに震災の経験を将来へ紡いでいく。(上田直輝)

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 「つなぐ館」は一般社団法人「みらいサポート石巻」(石巻市)が平成26年4月に、震災伝承や防災教育の拠点を目指し、東京の設計事務所から提供されたコンテナを利用してスタートさせた。震災伝承のための資料収集に務める中で、より広いスペースで活動するため、移転が決まった。

 今年4月28日にオープンした施設は、旧施設から約100メートル離れたビルの1階。広さは約65平方メートル。以前の施設(約27平方メートル)に比べ約2倍になった。

 館内では震災当時の街の様子や、地元住民の姿を撮った写真や説明付きのパネルなど計約80点や地図を展示。スタッフが常駐し、訪れた人に説明する。

 新しい施設には、同市のマンガミュージアム「石ノ森萬画館」から津波で流され、がれきの中から発見されたご当地ヒーロー「シージェッター海斗」像を展示している。

 「コンパクトシティいしのまき・街なか創生協議会」(同市)が制作した石巻市街地を500分の1の縮尺で再現し、災害公営住宅や避難場所を示した模型なども新たに展示。近くに設置されたタブレット端末の「iPad(アイパッド)」をかざすと、震災時、津波から逃れた市民が津波が襲来するまでに実際にとった避難行動が表示される。

 同館でスタッフを務めるみらいサポート石巻の渡辺剛志さんは「周辺の街並みは再建に向かい、今月末に仙石線が全線開通すれば石巻市に訪れる人は増える。未来に震災の教訓をつなぐ施設として、訪れた人が防災について学んでくれれば」と期待を込める

 問い合わせは、みらいサポート石巻(電)0225・98・3691。