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防犯情報、スマホに配信 全国初、神奈川県警とヤフーが実証実験

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防犯情報、スマホに配信 全国初、神奈川県警とヤフーが実証実験

 スマートフォンのアプリを通じてより多くの人に不審者や犯罪などの情報を提供し、防犯意識の向上につなげてもらおうと、県警が大手IT企業「ヤフー」と協力して実証実験を開始した。全国初の試みで、来年1月までの1年間を予定。県内の登録者は従来のメール配信に比べて10倍近い約50万人に達し、県警の担当者は「身近な場所で起こった犯罪などを知ってもらい、防犯に役立ててほしい」と話している。(小野晋史)

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 県警生活安全総務課によると、実証実験は、昨年11月にヤフー側から県警へ打診があった。配信を受けるためには、スマートフォンの無料アプリ「Yahoo!防災速報」をダウンロードし、情報を受け取りたい地域を選択。防災速報アプリでは、防犯だけでなく、地震や津波、豪雨や熱中症といった情報も受け取ることができる。

 県警が提供する防犯情報は、選択した市区町村およびそれと隣接する市区町村で発生した声かけ事案や公然わいせつ、凶悪事件などを毎定時に配信。例えば、1月29日午後4時の配信では、前日の28日夕方に相模原市中央区横山付近で発生した声かけ事案について、「帰宅途中の男子児童が、男に『カバン見せて。』等と声を掛けられる事案が発生しました。犯人は年齢60歳位。身長170センチ位、体格痩せ型、頭髪黒色で頭頂部が薄い、緑色トレーナーの男です」-などと注意喚起している。

 防犯情報の提供は被害者の同意が前提で、通報を受けた後に所轄署が配信する情報文を作成し、県警本部を通じてヤフーへ提供される。ヤフーから防犯情報が配信されると、メールが着信した場合のように、スマートフォン端末の音や振動などで知らせてくれる仕組みだ。

 県警が提供する情報は、平成20年から登録者に配信している「ピーガルくん子ども安全メール」と同じだが、同メールの登録者が5万人程度であるのに対し、防災速報アプリはすでに県内だけで10倍の約50万人に達するといい、県民の防犯意識の向上により貢献することが期待されている。

 配信は1月21日に開始。1年間の実証実験では、防犯情報の登録者数の推移をモニタリングするほか、任意で定期的なアンケートも実施するなどして、利用者の反応を調べる。

 ヤフーの広報担当者は「神奈川の事例を参考に、全国へと拡大していきたい。2020年東京五輪・パラリンピックに向け、ITの力で犯罪被害を減らし、日本の安全性を世界にアピールできれば」と意気込んでいる。