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おばあちゃんの精進料理がレシピ本に 60代姉妹の教室が人気 神奈川

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おばあちゃんの精進料理がレシピ本に 60代姉妹の教室が人気 神奈川

 県内在住の60代姉妹が主宰する精進料理教室が話題を呼んでいる。海老名市在住の園部暁美さん(66)と茅ケ崎市在住の中園五月さん(63)の2人が作る「肩ひじ張らない精進料理」のとりこになったカメラマンの浜津和貴さん(32)が撮影を担当したレシピ本「おばあちゃんの精進ごはん」(1620円)が10日に発売されることになり、3人は「明るく、楽しく、簡単にできる精進料理を日々の生活に取り入れてほしい」と声をそろえる。(古川有希)

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 姉妹が精進料理を取り入れた生活を始めたのは、17年ほど前に遡(さかのぼ)る。中園さんが知り合いから精進料理のレシピを教わり、姉の園部さんにも薦めたのがきっかけだった。

 2人は長い間、それぞれの家族のためだけに精進料理を作っていたが、次第に「教えてほしい」という要望が増えたため、平成20年から2人で都内を中心に不定期で精進料理教室を開くようになった。25年からは茅ケ崎市内で農園やイベントスペースを貸し出す「リベンデル」の納屋キッチンを拠点に、「iori暁美と五月」というユニット名で月に3、4回、料理教室を開いている。

 そのころ姉妹と知り合った浜津さんは「料理はもちろんおいしいが、2人の人柄にひかれた。私との年齢差は親子ほどあるが、最初から友達感覚で付き合っている」と話す。

 浜津さんが静岡市の出版社「マイルスタッフ」に姉妹の話を持ちかけたところ、トントン拍子で出版化が決定。撮影も自ら担当することになった。

 精進料理は肉や魚、五葷(ごくん)(ネギ・ニンニク・ニラ・ラッキョウ・アサツキ)と酒類を使わず、野菜や穀物が中心となるため、「味が淡泊」「難しそう」といったイメージがあるが、2人のレシピはパスタ、丼もの、ラーメンなど身近なメニューが並び、コクやうまみもたっぷりだ。園部さんは「何かを我慢するのではなく、体に良いことを少し取り入れてみたいという人にぴったり。敷居はまったくないですよ」とアドバイスする。

 実際、精進料理教室の参加者の大半は30歳前後の女性が占める。2人の自然体な生き方に憧れ、弟子入りを志願する若い女性もいるという。中園さんも「親から料理を教わったことがない人もいるが、包丁さばきや揚げ物も一から教えるとどんどん吸収している」とうれしそうだ。

 2人は今後について、「一人でも多くの人が1食からでも自分の好きなペースで精進料理を取り入れられるよう、精進料理の魅力を伝えていきたい」と話している。

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 マイルスタッフの山下有子代表取締役(43)は「おばあちゃんの精進ごはん」の出版化について「外国人や若者でもできる自然志向で簡単なレシピ本を作りたいと思っていたところ、浜津さんから2人を紹介され、直感で『いける!』と思った」と打ち明ける。

 本の中でも2人の家庭的な雰囲気や、心から楽しんで料理している様子を写真で紹介し、「2人の“女子”の部分にも注目してください」と話す。

 8日午前10時半からは、リベンデルで出版を記念したランチ会を行う。問い合わせは中園さん(ungaiiarigatou@softbank.ne.jp)。