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女性の力を最大限生かす職場環境作りへ山梨県が方針

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女性の力を最大限生かす職場環境作りへ山梨県が方針

 労働力人口が減少する中で、性別を問わず優秀な人材を管理職に登用する必要があるとして、県は「女性職員の活躍促進に向けた取り組み方針」を策定した。民間では富士急行(富士吉田市)が「女性の役員・管理職登用に関する自主行動計画」を打ち立てた。共通するのは“女性の力”を最大限生かすこと。女性のキャリア形成や仕事と家事の両立を支援して、女性が活躍できる職場環境を作り上げるとしている。

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 ◆仕事と家庭両立支援

 県の行政職員1364人中、女性は297人。課長級以上の女性職員は316ポストに対して11人(平成26年4月1日現在)。割合は3・5%。方針では27年度末に5%、32年度までに16%に引き上げる数値目標を示している。

 県が昨年9月に実施した女性職員の意識調査で「できれば管理職以上になりたい」の回答が44%、「女性が配置されていない職域にも取り組みたい」は83%に達し、潜在的意欲が数値に表れた。だが「仕事と家庭の両立に不安」も73%となった。

 方針ではキャリア形成に多様な職務経験を積ませ、マネジメント能力を高める人事配置や、能力・適性に応じた計画的人材育成が必要としている。このため取り組みとして、行政職では用地交渉や収税業務、技術系では専門分野と異なる業務への配置。中央省庁や民間企業への長期研修派遣など、多様な職務を経験させることも盛り込み、研修を通じた管理職への意識改革を進めるとしている。

 また子育てや介護が必要な職員が早出遅出勤務制度を有効活用できるよう職場に制度の周知を図るなど、実情に配慮した働き方を支援。育児休業からスムーズに復帰できるサポート体制を強化する。有給休暇の活用も促進する。横内正明知事は「以前は男は仕事、女は家庭という意識があったが、意欲と能力がある女性を管理職登用して、県民のために努力してもらう」と話している。

 ◆富士急も行動計画

 日本経済団体連合会は昨年4月に、企業競争力の向上と経済の持続的成長のために「女性活躍アクション・プラン」を打ち出した。この中で「女性活躍の意義と効果」では営業や販売、窓口業務などを女性社員が担ってきた企業に、「女性の能力の十分な活用なくしては企業の将来はない」との認識が進み、潜在化した優秀な人材の積極的な管理職起用が中長期的人材戦略であるとしている。富士急行は同アクション・プランの考えに基づき、行動計画を策定した。

 同社の本社社員は約350人(女性50人)。現在女性管理職(課長職以上)は6人。このうちスピードスケート五輪メダリストの岡崎朋美さんが宣伝部次長を務める例もあるが、一般社員の女性管理職は全社員の1・7%。行動計画では平成32年までに女性管理職比率を10%まで引き上げる。

 このための取り組みとして、女性リーダー養成を目的とした研修実施、社内フォーラムを開きキャリアアップ意欲を醸成する。生産性向上を目的とした人事制度改革を進め、女性が活躍できる職場環境を作り上げる。行動計画推進の一環として、今春に企業内託児所を本社近くの社員寮に設ける。0~6歳の未就学児を対象に、通常は午前7時半から午後6時半まで開設。必要に応じて午後9時まで延長し、働きやすい環境をつくることにしている。