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弥生中期の青銅製銅鐸が総社・神明遺跡から出土 岡山

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弥生中期の青銅製銅鐸が総社・神明遺跡から出土 岡山

 県教育委員会は10日、総社市の神明遺跡(同市福井)から、約2200年前の弥生時代中期につくられたとみられる青銅製銅鐸が見つかったと発表した。時代背景がはっきり特定できる発掘調査で出土したのは全国で20例目。現状では表面の文様が判別できないが、今後は文様の特徴を突き止め、銅鐸の主生産地である近畿地方との関連を調べていくとした。

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 発掘調査は、国道180号(総社・一宮バイパス)の工事のため、今年4月~来年3月まで実施中。神明遺跡は高梁川支流の堤防に立地しており、弥生時代後半期から奈良時代にかけての住居跡や土器棺、土坑などが多数出土している。

 銅鐸は先月21日、深さ約30センチの埋納坑からバケツを横倒しにしたような状態で見つかった。発掘された地層は一緒に見つかった土器などから弥生時代中期末~後期初め(約2千年前)とみられる。高さ約30センチ、幅15センチ、奥行き10センチ。上部に直径数センチの「鈕孔(ちゅうこう)」があることから「外縁付紐式」と呼ばれる古い段階のもので、製作されたのは埋められた時代より約200年古い弥生時代中期と想定されるという。

 県内では平成元年に岡山市北区の高塚遺跡で見つかって以来25年ぶり、24例目の発掘。全国では約570例が発掘されているが、田畑の開墾などで偶然見つかるケースがほとんどで、今回のように時代が特定される発掘調査で見つかったのは19例しかないという。

 県古代吉備文化財センターは「全国的に希少な埋納状況を確認できる発掘であり、周辺の土器の状況などから、銅鐸を祭器として使用したマツリのありかたなどを考えるうえで重要な史料になる」としている。

 20日午後1時から、現地説明会を開催する。

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【用語解説】銅鐸

 弥生時代に農耕にかかわる祭祀(さいし)に使われたとみられる青銅器。ひもでつり下げ鐘のように鳴らしたと推定されている。ひもの形状から、菱環紐式から外縁付紐式、扁平紐式、突線紐式へと発展した。近畿地方を中心に見つかっており、「銅鐸文化圏」という考え方もあるが、岡山県はその中心からはずれているという。