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【平昌体温計】「開催都市なのに…」 盛り場は盛り上がらず

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【平昌体温計】
「開催都市なのに…」 盛り場は盛り上がらず

五輪特需を当て込み、スケートなどの舞台となる韓国・江陵に新設された屋台村=1月17日(共同) 五輪特需を当て込み、スケートなどの舞台となる韓国・江陵に新設された屋台村=1月17日(共同)

 夜の繁華街を取材していると、酔っ払いの一団に巻き込まれビールをごちそうになった。「江陵(カンヌン)市は存在感を発揮できていないんじゃないか。開催都市なのに」。愚痴をこぼす彼らは、五輪を機に江陵を盛り上げたい地元紙の市政記者や市の幹部だった。

 住民らの表情も複雑だ。「開会後は、むしろ普段より客が減った」と食堂の主人。交通渋滞緩和のため、車両ナンバーの下1桁を奇数と偶数に分けて1日おきに運転を認める「2部制」が影響しているという。外国人観光客らは宿舎などでパーティーを開き、盛り場にカネを落としていない。想像していたほど五輪でもうからないことが最大の不満のようだ。

 一方、自治体が最も懸念するのは、大会後の競技施設の維持運営だ。年間100億ウォン(約10億円)を超える費用負担の割合について、韓国政府とはいまだに合意に至っていない。

 祭りが終わっても日常は続く。「たくさんの人が江陵に来るのは、本当にうれしいんだけど」。市幹部は将来の不安を振り払うように、一気にグラスを空にした。(時吉達也)

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